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2023年03月23日 11:59
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大韓民国の建国史307
平壌の指令で韓日の離間を図る「在日党」

平壌側は当初から遠大な計画を持って朝鮮労働党日本支部を組織した。当然、表向きには在日朝鮮人の権益のための組織や活動と包装された。だが、そもそも共産党自体が革命を追求、革命の後は国家を指導する組織だ。「在日党」(日本支部)は当然、平壌が指令するあらゆる任務を遂行できるように、政府組織のように、つまり事実上の統治機構として組織された。表の基本組織と、多様な傘下組織や事業体、統一戦線工作機構などが有機的に機能するよう作られた。革命活動に緊要な組織と宣伝扇動、財政対策、思想学習・教養のための教育訓練機関まで平壌の指導の下、細心に整備された。
日本内にこうした革命のためのインフラを構築した平壌側は、大胆に活動を拡大した。革命組織としての基本的任務のほか、平壌側が必要とする情報や資料、物資、資金などを収集、調達する任務が付与された。このため日本支部の組織管理、つまりすべての人事は平壌が直接決定した。現地の自律権は一切認められなかった。「在日党」(日本支部)の責任者である朝総連中央議長は、韓徳銖以来、平壌の金日成王朝に忠誠を尽くす限り、終身職だ。
日本内に確固たる陣地を構築した金日成は、韓日関係の離間を最優先の課題として「在日党」に指令した。韓国は経済発展のため日本の協力が必要だったが、平壌側は韓国に協力的な人々を軍事独裁政権と「癒着」した勢力として謀略、罵倒した。これは実は、平壌側が自分たちに協力する日本国内の諸勢力、つまり平壌と本当の癒着、「運命共同体」化した勢力を保護するためにも必要な措置だったのだ。
「在日党」の基幹要員は「職業革命家」としての資質と覚悟を求められた。彼らは、絶えず洗脳と再教育を通じて、あらゆる弱点と人質(平壌側と日本当局が共謀した「北送工作」の産物)によって組織の命令を拒否できなくなった。彼らは常に、表の活動と裏の活動の二重任務を遂行するよう強制された。「在日党」の傘下組織や事業体から給与を受ける人々は日常的に革命活動に従事せねばならなかった。
この「革命事業」に日本メディアが協力した。日本の戦後の風潮は「反共」に対して友好的ではなかった。平壌側はまた、日本の商業的メディアの弱点を徹底利用した。西側のメディアが接近し難い平壌取材という餌だけでも普通のメディアを操るのは容易だった。
ずっと後に、平壌側と日本社会党などの本当の「癒着」構造が白日の下に明らかになるが、「在日党」(朝鮮労働党日本支部)は、社会党など左翼政治勢力はもちろん、自民党とも太いパイプを構築した。自民党本部には朝総連の「連絡員」が出入りすると言われるほどになった。政治家たちを獲得、確保するのは執拗な工作を通じて行われたが、最終的、決定的段階では黒い資金が動員された。
平壌側は、日本社会の韓半島分断、「南・北等距離」管理心理を徹底利用した。特に極左路線の日本社会党は金日成のアジェンダを宣伝し実践する道具と化した。
在日党が自給自足を超え平壌の要求を満たす体制を構築するや、平壌の指令は大胆かつ過酷になった。平壌が日本に潜伏させる工作員たちは、工作資金を現地で調達した。つまり工作資金を持って日本に潜入するのではなく、現地の資本家から資金を獲得した。日本人の拉致で有名な辛光洙の場合、1973年頃日本に潜入した時、朝総連系の巨富(長野県在住商工人)から4000万円を集り工作土台作りに使用した。
(つづく)

2023-03-24 3面
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