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2023年02月21日 13:12
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大韓民国の建国史304
日本内での南・北韓の国籍移動の背景、搾取と葛藤

金日成の後継者になり労働党を掌握した金正日は、「在日党」に対する指導権も掌握した。ところが、すでに社会主義の建設が壁にぶつかり始めた北韓は貿易も低迷、外貨資金がますます必要になった。
「在日党」(朝総連)は、組織資金を作るため、日本当局を相手に熾烈な工作と交渉を続け、組織の財政対策と平壌の首領のための忠誠の献金を調達する体制を構築した。もちろん、非合法的な措置も講じた。
平壌の労働党3号庁舎の統戦部の最大課業は「在日党」から資金と物資を引き出すことになった。平壌の首領は朝総連のお金に依存、中毒になっていた。金正日は朝銀信用組合の預金を全て平壌に持って来いと指令したという。
朝総連の財力家たちは、平壌からの限りない献金要求に疲れ始めた。すでにソウルと平壌を訪問、南北を比較してみた彼らは、組織を離れることになる。失望した知識人たちと同時に、搾取に苦しんだ商工人たちが脱出し始めた。日本内で巨大な国籍移動(国籍変更)が始まった。
当時の事情を垣間見ることができる文献がある。朝鮮労働党日本支部の結成35周年を記念して日本支部の闘争を記録した冊子だ。1990年12月、東京で発行された『総連』だ。平壌の朝鮮労働党と在日党(日本支部=朝総連)の関係が浮かび上がる、興味深く隠密な秘密がたくさん収録されている貴重な資料だ。
この本の16ページには、在日党(総連)がどのように結成されたかについての公式な説明がある。
(前略)偉大な首領・金日成元帥様は当時を思い出され、次のように教示された。
「わが党は、朝鮮人は何よりもまず朝鮮革命をせねばならず、在日同胞たちは、民主主義的な民族権利を守り、統一・独立を実現するため闘争せねばならないという在日朝鮮人運動の路線転換方針を出しました」
偉大な首領が提示された路線転換の方針内容は第一に、在日同胞は日本の土地に住んでいるが、日本の革命のため戦うのではなく、自分の祖国のため戦わねばならない。第二に、在日朝鮮人の運動は、祖国の領導と祖国との緊密な連携のもと、進行されねばならず、第三に、在日同胞たちは自分が主人となって愛国運動を展開せねばならないということだった。
この冊子の56ページに、在日党の財政工作の秘密を垣間見ることができる、日本国税庁と労働党日本支部間の「5項目の合意事項」が収録されている。
1976年10月、在日本朝鮮人商工連合会と日本国税庁の間で合意された内容。
(1)朝鮮商工人たちのすべての税金問題は、朝鮮商工会と協議して解決する(2)定期、定額の商工団体の会費は、損金と認める(3)学校運営の負担金に対しては建設的に解決する(4)経済活動のための第三国旅行の費用は損金として認める(5)裁判中の案件は協議して解決する。
日本当局との合意に対する背景を次のように説明している。「韓日条約」の締結後、在日同胞商工人に対する日本当局の弾圧と税務攻勢は一層厳しくなった。67年12月、日本国税庁の査察官と機動警察隊は、取引相手の脱税容疑を口実にし、同化信用組合の本店と上野支店に対する強制査察を敢行した。その後、同様の税務弾圧が頻発した。総連は、日本当局の不当な税務攻勢を是正させるため粘り強く闘争した。その結果、76年に在日本朝鮮人商工連合会と日本国税庁の間に5項目の「合意」ができた。
(つづく)

2023-02-22 3面
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