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2023年01月31日 11:27
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大韓民国の建国史301
赤十字の人道事業をもって体制対決で攻勢に出た朴大統領

 日本はもはや、南・北間の体制戦争、理念戦争の最前線となった。 事実、開放社会の日本で、極端な個人神格化、首領独裁体制を支持することは、平壌側の宣伝扇動と洗脳が想像できないほど徹底的、効果的になされたことを意味する。
金日成首領独裁の邪教全体主義体制は、主に監視と暴力に依存した伝統的な全体主義独裁体制が進化、人間の精神を支配、宗教的・狂信的服従を可能にする洗脳が中心となっていた。それで、宗教専門家たちは、「主体思想」を世界10大宗教の一つに分類する。
つまり、スターリン主義が移植された平壌は、絶対独裁体制を支える三つの装置が作動していた。 洗脳・扇動など精神を支配する装置、絶対服従を強制する無慈悲な恐怖と暴力装置(軍隊を含む)、そして配給と供給制度など核心支配階層の忠誠心を確保・維持するための物質的対策。
軍服務を通じて共産主義と戦ってきて、常に平壌側を意識した朴正煕大統領は、金日成が構築したこの極端な独裁体制についてよく分かっていた。金日成の本性と生理、行動パターン、弱点を見抜いていた。大韓民国が建国過程から全世界の共産陣営の攻撃目標になったにも生存したのは、建国大統領の李承晩と朴正煕大統領が同時代のどの指導者よりも共産全体主義体制の本質が分かったからだ。
人民を洗脳するためには、洗脳対象の思考能力=比較能力を剥奪せねばならない。そして「比較能力の剥奪」は「比較機会の剥奪」が最も効果的だ。金日成は、鉄拳統制・支配体制の完成のため、悪辣な宣伝扇動、洗脳装置を完成させた。幼児時から両親と分離、徹底した洗脳で比較能力そのものを剥奪した。
したがって、極端な偽り、謀略、洗脳に基づく神政全体主義体制を無力化、粉砕する鍵は単純だ。真実をもって偽りを粉砕する、洗脳された者に真実を教えることだ。
問題は、洗脳状態の人々に、真実に触れる機会=比較する機会を作ることが難しいこと。そしてせっかく捉えた、比較能力を与えられる瞬間(機会)に、洗脳状態を破る劇的な方法が何かという点だ。韓国当局は金日成の洗脳を粉砕する方途を模索した。朴正煕大統領が、実政法の制約を迂回、朝鮮労働党が洗脳した朝総連系に赤十字精神の人道事業として、家族や親類の墓を参拝できるように訪韓の機会を与えたのは、彼らに短い時間ではあるものの韓国を体験、南・北韓の体制を比較する機会を与えたのだ。金日成と共謀した日本当局が、「北送」過程で朝総連系に、自由陣営と社会主義の「体制の比較」機会を与えず、扇動・洗脳・催眠の状態で北送を強行したのとは正反対だった。
川崎の「朝高」出身の小規模の訪韓団(1974年の秋)は、平壌側が宣伝扇動や洗脳をもって構築した朝鮮労働党日本支部の基層組織に決定的打撃を加えた。朝高出身たちが韓国を訪問したニュースは、川崎だけでなく、あっという間に日本全国に広がった。彼らの訪韓感想は朝総連社会に衝撃だった。この小さな事件は、虚構と捏造、宣伝・扇動と洗脳で出来上がった巨大なダムに修復できない亀裂を入れた。
洗脳状態だった朝総連系は、韓国を訪れた短い時間に、冬眠・退化状態の比較能力が目覚め、真実が分かった。韓国当局はこの反応を見て、「寒食」に祖先の墓を訪ね墓参りをする慣習を尊重、75年4月14日、人道的次元の「墓参団」の訪韓を許可した。
75年9月11日、日本全域から大規模の「秋夕墓参団」が訪韓した。朝鮮労働党日本支部の基層組織が崩壊し始めた。    (つづく)

2023-02-01 3面
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