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2022年10月18日 14:26
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デイリーNK高英起の「高談闊歩」第29回
金正恩氏の核兵器開発路線は自滅を招く

金正恩総書記が精力的な動きを見せている。
北韓の支配政党である朝鮮労働党は今月10日、創立77周年を迎えた。朝鮮人民軍(北韓軍)による軍事パレードや大規模なイベントは行われなかった。一方、金正恩氏は「長距離戦略巡航ミサイル試射」「前線長距離砲兵区分隊と空軍飛行隊の火力打撃訓練」を現地指導した。また、幹部養成学校である万景台革命学院と康盤石革命学院の創立75周年記念行事、連浦温室農場の竣工式にも出席した。
新型コロナウイルス感染症のパンデミックが始まった2020年以降、金正恩氏は労働党の会議や最高人民会議など、主に首都・平壌における行事には頻繁に出席していたが、軍事演習の指導や地方視察はめっきり減っていた。公開活動が減った理由として、新型コロナウイルス問題に加えて体力に問題があると思われる。
金正恩氏は38歳(1984年生まれ)だが、一般論として体力的にもそろそろ無理がきかない年齢(40代)に差し掛かろうとしている。昨年7月から9月にかけて激ヤセし、120キロとされる体重は80キロ台(いずれも推定)まで減少した。あまりにも容姿が変化したことから「金正恩影武者説」までささやかれた。影武者説はネタとして面白いせいか、ネットを中心に拡散したが、写真や動画を検証すると、顔のパーツや特徴に変化はなく全てが同一人物であることは明白だ。北韓問題において、このような質の悪いねつ造、フェイクニュースは結果的に北韓を利することになるので気をつけなければならない。一時期スリムになった金正恩氏だが、実は昨年10月頃より体重増加、すなわちリバウンドは始まっていた。そして今ではすっかり以前の体型にもどったようだ。
金正恩氏の活動が活発化している背景に、体重増加の影響があるかどうかはわからないが、軍事演習を現地指導した背景に、米朝関係の停滞や韓国の政権交代があるようだ。文在寅政権は北韓に対する融和政策に固執したが、尹錫悦政権は強硬姿勢を打ち出している。対抗して韓国政府の政策を変化させない限り、北韓の立場はまたもや孤立したものとなる。見方を変えれば、ミサイル発射の裏には金正恩氏の焦りがあるともいえる。
パンデミックが落ち着けば、国際社会の動きもより活発化するだろう。そうなった時、尹政権では北韓の動きも必然的に制限される。金正恩氏はウクライナ問題でもロシアを支持していることから、国際社会からさらに取り残されることも予想される。
北韓の軍事挑発に対して国連、そして国際社会は確かに有効な手立てを打てていない。しかし、裏を返せば北韓にとっても軍事挑発で存在感を示すしかない。金正恩氏は、北韓は既に核保有国家だと誇らしげに訴えているが、軍事的に強くなったからといって経済が上向きになることはない。むしろさらに疲弊するだろう。金正恩氏は、核ミサイル戦略こそが北韓の生き残る道だと主張するが、結果的に自分で自分の首を絞めることに気づいていない。

2022-10-19 4面
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