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2019年09月19日 00:00
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キスン便り<第2回> ファミリーネームとグループネーム

 名前の話を始めたので、夫婦別姓の話もしておきましょう。ちなみに私はかみさんが利用している洗濯屋やタクシー会社からは、かみさんの姓で呼ばれています。「韓国人は夫婦別姓なんです」などと一々説明するのも面倒なので、かみさんの姓で呼ばれると、そのまま返事をしています。
さて、韓国ではどうして夫婦別姓なのでしょうか? ある人曰く、韓国人は人権意識が高いから、日本人と違い女性を尊重して別姓にしているんだ、とのことですが、これはどうも眉唾です。またある人曰く、韓国人は差別意識が強くて女性の腹は借り物という意識しかないから、結婚しても女性を自分の家に入れてやらず、それで別姓なんだ、と主張します。
なるほど、どうもこちらの方が本当っぽいですね。しかし、いまいち腑に落ちません。腹は借り物という価値観は儒教的なもので、夫婦別姓の方は韓国が儒教国家になるよりも前から続いているからです。
韓国で初めて科挙の試験が行われたのは西暦九五八年のことでした。しかし韓民族が本来の名前を捨て、中国式の名前を名乗り始めたのは統一新羅のころからです。中国では夫婦別姓です。その名前を輸入した新羅では当然、夫婦別姓だったはずです。
儒教の価値観を制度として受け入れるより三百年も前から、韓国人は夫婦別姓だったのです。ですから、腹は借り物と考えて女性を自分の家に入れてやらないんだ、という説も眉唾ものです。
それでは、どうして韓国では夫婦別姓なのでしょうか。ここから先は私が勝手に考えたことです。思うに、おそらく疑問を解く鍵は結婚という制度と、名前が持つ本来的な意味にあると思います。
結婚というのはファミリーの変更です。女性が育った家を出て夫の家に入る、これが結婚です。その昔、高句麗の時代は妻問い婚をしていました。結婚をする男は妻の実家で滅私奉公をして、そして親の許可を得てから妻を自分の家に連れて帰りました。
韓国語では男性が結婚することを「チャンガ カンダ」といいます。「チャンガ」は妻の実家のことを言います。「カンダ」は行く、ですね。妻の母は「チャンモ」、妻の父は「チャンイン」です。高句麗時代の結婚の風習を示す、「妻の実家に行く」という意味の言葉が「結婚する」という意味の言葉として現代でも使われているのです。こうしたことから結婚というのは、女性にとっては家(ファミリー)の変更である、と理解できます。
ところで前回も書きましたが、韓国の姓は一族全体を示します。そして名前の方は、記号を一つ入れて、一族の中の何代目のグループに属する人間であるかを示します。
こうしたことから韓国人の名前はグループの名前であって、ファミリーの名前ではない、と推測することが出来ます。
結婚はファミリーの変更です。女性は家を変えます。しかし生まれたときに所属したグループは変えません。これが結婚しても名前が変わらない理由です。もし韓国人の結婚がグループの変更を意味するのなら、彼らも名前を変えるはずです。しかし結婚はファミリーの変更であって、グループの変更ではないから、それで名前が変わらないのです。
姓のことを英語で「ファミリーネーム」と言いますが、あれは欧米人の慣習をもとにした言い方ですから、韓国人に対しては「グループネーム」とするのが正しいだろう、と思います。姓が「ファミリーネーム」を意味する文化に属している人たちは、結婚により姓が変わります。しかし姓が変わらない民族においての姓は、たぶん「ファミリーネーム」ではないのだろうと思います。
李起昇 小説家、公認会計士。著書に、小説『チンダルレ』、古代史研究書、『日本は韓国だったのか』(いずれもフィールドワイ刊)がある。

2019-09-19 5面
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