朝総連中央は4月14日、金日成生誕106周年祝賀在日朝鮮人中央大会を開催した。許宗萬は長い祝辞の報告を行なった。本当におかしなことだ。46年間、独裁をして死ぬまで人民に米飯も食わせなかった「暴君」を追慕することはいかに滑稽なことか。さらに、金日成が選択した後継者である息子の金正日は人民の15%程度を餓死させた。
平壌の首領たちに関しては呆れることが一つや二つでない。錦繍山太陽宮殿の中にミイラになってガラス管の中に横たわっている首領たちのための祝賀公演に訪朝した中国芸術団を率いた中国共産党の宋濤対外連絡部長を金正恩が2回も会ったとか、金正恩が中国芸術団に晩餐を提供したなどを朝総連は大々的に報道している。
さて、トランプ大統領の特使として平壌を訪問したポムペオ前CIA局長が金正恩に会って核の放棄を要求したことは全く報道しない。北側はポムペオの訪北すら報道しない。
金正恩は今週、板門店で文在寅大統領と会う。この会談に先立って、北側は豊渓里の核実験場を閉鎖し、ICBM発射実験を中止し、核兵器をむやみに使用せず、他国に核兵器を拡散しないと言った。もちろん世界中のまともな人々は金正恩の言葉など信じない。金正恩は嘘つきだからだ。金正恩は、自分が元々は核兵器を拡散する権利があるかのように語った。金正恩を除去すべき理由だ。
全世界が、トランプ大統領と金正恩が5月末以降果たして会うのか。会うならどこで会うかを注目している。ところが、全く馬鹿馬鹿しい話が、金正恩の専用機の性能の不安で遠くに行くのができないという話が出回っている。米国の全土に水爆を運べる核攻撃手段は持っていながら、米国まで飛べる飛行機がないということだ。地球上のどこにでも核爆弾を落とせると自慢しながら、首領が搭乗できる飛行機がないなんて。
そもそも平壌の首領たちの「外交」は猟奇的だ。金正恩は先月、専用列車で北京を往復した。金正恩の専用機は北京なら往復できるのに、列車を利用した。これはまさに蛮行だ。金正恩が訪朝した対外連絡部長に朝中両国の親善を云々したが、金正恩はそういうことを言う資格がない。金正恩の専用列車のため、中国当局は、丹東と北京の間の線路を二日間も開けておかざるを得なかった。二日間、中国人たちはこの区間で列車に乗ることができなかった。このような野蛮な措置を平気にやれるのが共産主義独裁だ。
金正恩は今、自分の生存がかかった問題で余念がない。金正恩とその側近たちは、今文在寅大統領やトランプ大統領との首脳会談に備えた戦略を練っている。金正恩は、中国を後見人として確保し、米国と全面対決するつもりだ。金正恩は韓国の文在寅政権と組めば米国との交渉で有利な立場を確保できると考えているようだ。
金正恩と文在寅は、米中間の覇権争いの中で、中国側に立てば彼らの体制延長ないし生存を保証されると信じているようだ。生存と勝利への確信もなく、文明社会の敵に加担している。金正恩は任期のない自分が任期のある自由世界のリーダーよりも有利だと考えるかもしれない。今まで耐えてきたから、これからも持ちこたえられると思うかもしれない。
平壌側は東西冷戦で東欧とソ連邦が消滅するまで、ソ連共産党の下請け業者だった。金日成王朝は下請け業者として生き残っただけだ。共産独裁体制は、自由世界との交渉で常に勝利してきたかのようだ。だが、共産全体主義は、海洋勢力を超えられず、格差は広がるばかりだ。
金氏王朝の首領たちは、韓国と米国、日本をよくも騙してきた。しかし、今や金正恩は、核を廃棄するか、核を放棄せず死を選ぶかのいずれかを選択せねばならない。これが現実だ。労働党中央委第7期第3回総会で、金正恩は核保有国であることを宣言した。核廃棄の意思がないことを明白にした。
これは非核化を云々した金正恩が今回も金日成の孫、金正日の息子らしく、韓国と米国を欺けるという自信を見せている。しかし、トランプ大統領が金正恩に騙されないなら、金正恩は、自分が生き残るため人民を裏切らねば(騙さねば)ならない。
朝総連は本当に金正恩を信じるのか。金正恩を信じ従うのは、金正恩が韓国を赤化するのを望むことだ。今年の朝鮮大学校の入学式で韓成東学長は新入生をどう募集したか説明した。要するにテロ団体のように、嘘と騙しで首領の戦士たちを募集したのだ。このような嘘がいつまで続くだろうか。
(つづく) |