毎号のように本紙でも報じてきたが、中国の韓国に対する、いや、ロッテに対する嫌がらせが、同社に深刻なダメージを与えている。それもそうだろう。中国で展開する店舗の多くが、一時的にではあるが営業停止に追い込まれているからだ▼THAADシステムを置く土地を韓国政府に提供(代替地と交換)したということが、中国の癇にさわったようだ。だからといって、あまりにも露骨なやり方に、韓国内では非難の声が高まっている――▼と思いきや、韓国内にはTHAAD配備を見直すべきとの意見が出ている。有力な大統領候補といわれる、かの御仁ですらそうだ。かつての宗主国のように振る舞われ、自国と自国企業への嫌がらせが続いているのに、結果的に彼らの要求に従おうとしているのだ▼場所は変わって東京。観光客が多く集まる新宿の繁華街近くに、区が大型観光バス用の駐車場を整備した。ショッピング目的の外国人観光客の利用が見込まれている▼その多くは中国人だ。バスを降りた観光客の足は、駐車場からほど近くにあるコリアンタウンに向かうこともあろう。中国政府がいかに自国民の韓国行きを止めようが、完全に「韓国排除」などできまい▼忘れてはいけないが、潮目はいつでも変わりうる。わずか1年半前、韓中は蜜月といわれた。その関係は、あえなく破たんした。今はこの世の春を謳歌していても、永遠には続かないと胸に刻んでおかねばなるまい▼そう。忘れないうちに言っておこう。駐車場の持ち主はロッテである。 |