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2016年11月23日 23:48
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朝総連衰亡史(22)
朴大統領の弾劾は大韓民国にとって「危機」か

 大統領・朴槿惠の恥ずべき身の処し方や犯罪のため、大韓民国の国民も恥辱と憤りを覚えている。民主共和国として建国から68年間築いてきた大韓民国の国家イメージは無残に崩れた。今まで明らかになった事案だけでも弾劾は避けられない。国会は憲法に基づいて大統領を弾劾する。大統領が調査に応じないなら、それも弾劾対象になる。
この事態を在日同胞たちはどう受け止め、克服し、未来への発展への契機にすべきか。
人類の最高の発明品といわれる自由民主政治制度には弱点が多い。まずは成長・成熟するまでにあまりにも多くの時間がかかるということだ。もう一つの弱点は選挙制度だ。立候補者の中から選ばなければならないため、「最善」や「次善」を選択できす、最悪を避けるため「次悪」を選択せざるをえないという鬱憤を有権者はしばしば感じる。解決は容易でない。有権者全体の教養のレベルを高めるしかない。
では、いま南北韓のどちらに希望があるのか。やはり大韓民国には希望がある。朴大統領は分別力のない身の処し方で、自らに破滅をもたらし、国民たちを絶望させ、国を混乱に陥れ、そして北韓同胞解放という歴史的課業を遅らせるという罪を犯しているが、他国を侵略したり数多くの人を死に至らせてはいない。これは決して朴大統領のための弁明ではないが、少なからぬ先進国が、未熟な指導者のため、あるいはその国民たちが間違った指導者を選んだため、国家を亡国に導き、他国や他民族らにまで計り知れない惨禍を及ぼした歴史を、われわれはここ100年間に限っても散々見てきた。
大韓民国は今回、大統領の弾劾を通じて、朴大統領だけでなく、朴槿惠を大統領にした、いわゆる「民主化」された「第6共和国」を全面的に見直し、その間の大統領6人全員を歴史的に評価しなおす契機にすべきだ。歴代大統領への評価は、「憲法が付与した責務を忠実に履行したか、憲法に違反したことはないのか」が基準になるべきだ。大統領の責務と権限・権力は、憲法が付与したものだからである。
ここで、反国家団体の朝総連も関係してくることになる。朴槿惠が大統領になれたのは、彼女が大統領としての優れた資質を持っていたというよりは、憲法を無視し反逆を犯す可能性が非常に高い候補、つまり、同族を虐殺する体制である金正恩と「連邦制」を誓った候補を落とすための「次悪の選択」だったからだ。仮に、文在寅が大統領になったなら、彼は2人の直前大統領の路線を継承して、北韓の核開発を支援・庇護し、北韓との連邦制を推進したはずだ。そうなれば、韓民族全体が自由民主社会の敵になっただろう。
金正恩に忠誠を誓う少数の「金日成民族」たちの目には、朴大統領が直面している弾劾は大韓民国の危機に映るだろうか。朝総連の精粋は要するに「金日成民族」だ。彼らだけが首領の民になれる。問題は、この学習組、「朝鮮労働党の在日党」のほかにも、彼らに洗脳された少数がいまだに北韓を「共和国」と呼び、「祖国」と言っていることだ。
残忍な殺人魔である「首領」を「オボイ」(父母)と教え、3代世襲独裁を「共和国」と教える朝総連の「民族教育」はそもそも「教育」とも言えないのに、今もこの嘘と扇動に洗脳されている者がいる。そしていまだこの危険極まりない「洗脳学校」に子女を通わせる父母がいる。
では金正恩は、自分に忠誠を誓う朝総連を信頼しているだろうか。朝総連は、自分の叔父さえも処刑する金正恩が、日本で安穏と生きている自分たちを信頼し、愛してくれると本当に思っているだろうか。大人なら誰もそうは思っていないはずだ。朝総連同胞に金正恩への忠誠を強調するためにも、許宗萬をはじめ朝総連の最高人民会議の代議員やその家族は金正恩にいる平壤へ行って住んで見せたらどうか。
それができない許宗萬などが今月開催した「分会代表者大会2016」は、破廉恥な詐欺劇である。朝総連中央は自分たちが同胞と一緒に呼吸しているかのように演出するため、あの「分会大会」を組織した。朝総連の支部と分会は中央の搾取の対象であるだけではないか。
朝総連組織の中で朝鮮労働党の「パルチザン伝統」を最も忠実に具現しているのは支部と分会だろう。支部と分会こそ自力更生、自給自足だ。許宗萬など幹部は「仕事」で旅行するとき旅費をもらうが、中央の召集で大会に参加する分会長らに旅費が支給されることなどない。
(つづく)

2016-11-23 5面
 
朝総連衰亡史(21)
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