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2015年11月26日 09:48
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島嶼防衛、大きな進展なし
砲門数や射程距離 北が一歩先?

 海兵隊西北島嶼防衛司令部は23日、白翎島と延坪島海域で、K‐9自走砲300発を西海北方限界線(NLL)以南に向けて発射した。北韓の突然の砲撃により、軍人と民間人に2人ずつの犠牲者が出た延坪島砲撃事件から5年。大統領は軍に万全の準備を期すが、北との最前線に置かれた島嶼の防衛力は、この5年間で伸びていないとの指摘がある。(ソウル=李民晧)

 発射訓練には、もともと射程23~36キロの130ミリ多連装ロケット「九龍」と射程25キロの「スパイクミサイル」も動員される予定だった。気象条件が悪かったためK‐9自走砲だけとなったが、射程40キロのK‐9は、北に対する抑止力を発揮すると期待されている。
 北韓軍は22日、韓国軍に向かって「報復」の可能性を示唆した。しかし特異な動向は見せていない。
 朴槿惠大統領は23日、ソウル・龍山の戦争記念館で開かれた延坪島砲撃挑発5周年行事にビデオメッセージを送った。「完璧な軍事態勢を確立し、いかなる脅威と挑発にも動揺することなく対処してほしい」と訴えたが、延坪島を含む西北島嶼の防御力は、この5年間で大して伸びていないとの指摘が出ている。
 2014年の国防白書によると、北韓は5500門以上の放射砲を保有しており、10月の労働党創建70周年パレードでは、新型の300ミリ放射砲も初公開した。
 軍当局は、北韓の新型放射砲の射程を140キロと推定している。韓国軍の主力砲、チョンムの射程(80キロ)の1・8倍だ。
 韓国軍の多連装ロケットは、チョンムを含めて約200門だが、数で比較すれば北韓の放射砲の4%にも満たない。
 チョンムが前線地域に配置されはじめたのは今年の下半期からだが、海上の要衝となる延坪島と白〓島への配備は、来年に予定されている。こうした事情もあり、来年から駐留基地を京畿道・平澤に移転する在韓米軍は、移転後も多連装ロケット運用部隊を、京畿道・東豆川にそのまま置くことを決めている。
 北韓による延坪島砲撃から5年。北韓軍は7月、延坪島から北西に4・5キロ離れた無人島にロケット砲を配備したという。5年前の砲撃に使われたものと同型の兵器が、当時よりも島に近い場所に置かれたことになる。
 韓国軍は警戒感を高めているものの具体的な動きは見せていない。戦力増強が遅々として進まないと指摘されても、反論はできないだろう。

2015-11-26 1面
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