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2014年11月27日 10:01
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大韓民国への反逆 その連鎖を絶て(36)
康宗憲が所属する統進党の指導理念は先軍思想

 康宗憲に対する真実和解委員会の調査がどのように行われたのかを部外者が詳細に知るのは難しい。ただ、調査委員会の公式結果報告書を通じて、その状況を垣間見ることはできる。
40年以上前に行われた康宗憲の国反逆犯罪事実に当時の判決を覆す再調査は、当初から無理があった。真実和解委員会のメンバーたちが専門的捜査要員でもなく、決定的物証を新たに発掘することも難しいからだ。
そのため調査は、当時の捜査機関の不法行為を露わにし、苛酷な行為があったという手続き上の瑕疵を証明することに注力する。
康宗憲件に対する真実和解委員会の報告書の内容は、当時の裁判記録を検討したということと、参考人などの主張を聴取したというのが主な内容だ。だが結果報告書に記された内容を読むと、捜査機関(国軍保安司令部)の不法行為を指摘するために引用した関係法令は、70年代の歴史的現実とはかけ離れた80年代の法令を適用していることがわかる。
ところが、最も核心的な犯罪事実については証拠や判決根拠が信じられないと排斥し、拷問によるものだと断定しながら、(捜査機関の)苛酷行為に対しては、物証ではなく陳述と証言が「具体的」であるため信じるに足りると断定している。本当におかしなことだ。
康宗憲に不利な犯罪事実には物的証拠を厳しく求めている。しかし「苛酷行為」などについては陳述に具体性があるから、信じられる。これは矛盾ではないか。
前回でも指摘したように、1960年代末から韓国は事実上の戦時状態だった。1970年6月の遠隔操作爆弾による朴正熙大統領暗殺未遂事件(顕忠門爆破事件)は、北韓の偵察局の工作員によって、1983年10月のアウンサン廟爆破テロ事件(全斗煥大統領暗殺未遂事件)で再現される。このテロ事件で、全斗煥大統領に随行していた韓国政府高官などが多数殉国した。
康宗憲と一緒に服役したことのある金鉉奬(釜山米文化院放火事件の主犯)氏は、康宗憲が事件当時、矯導所内で、アウンサン廟爆破テロは北韓側の仕業だと話していたことを証言した。
康宗憲は統合進歩党国会議員候補として登録したとき、統進党が自分の期待する政党に最も近いと表明した。今週、この統合進歩党が前身の民主労働党時代から、「先軍思想」を指導理念とするという、党員教育用文献が公開された。同文書は現在、統進党の忠南道党副委員長であるチュ・ナクコンが2011年5月、検察(大田地検天安支庁)に押収されたものから見つかった。
「主体の韓国社会変革運動論」という題名の民主労働党の党員教育資料について憲法裁判所に提出された法務部の証拠資料の内容を朝鮮日報(11月24日付)が報道したものだ。報道によれば、統進党(民労党)は、朝鮮労働党の衛星政党であることを自任している。統進党の正体を告白したものであるため、重要部分を紹介する。

「韓国社会変革運動の指導理念は先軍思想」である。民主労働党は「(北韓の)先軍思想に基づいた変革前衛組織の合法的な形態」だ。「先軍政治を支持する活動が韓国変革運動の第一の任務」である。
韓国社会は「植民地・半資本主義社会」であり、「韓国社会変革運動は全国的変革運動の地域革命」、「全国変革運動は、この地から外勢を追い出し、祖国の自主的統一を実現する自主統一革命」である。「(38度線)以北の先軍政治を支持・擁護する活動は、韓国変革運動の第一の任務」、「先軍思想に基づいた堅固な先軍変革力量の構築を確固として前面に出すこと」。「民主労働党は、先軍変革力量構築の戦略的中心軸」で、「先軍変革力量の核は、先軍思想を指導理念としている前衛組織の建設、強化」。「選挙革命論を批判せよ」。
そして朝鮮労働党は「全国変革運動の戦略的参謀部」、民主労働党は「韓国変革運動の戦略的参謀部」と規定している。

法務部は民主労働党が朝鮮労働党の衛星政党であることを自任していると指摘した。統進党は党員に「主要産業の国有化は自主的民主政府の完成の象徴」とまで強調している。(続く)

訂正 前号で「犯罪事実の操作(捏造)の可否は、判決で現れた犯罪事実と相反する資料などに照らして操作された可能性もあるが、重要参考人などを調査できない状態で、犯罪事実が操作(捏造)されたと断定できない」との部分を康宗憲氏が意図的に引用したとありますが、正しくは引用から落とした部分です。

2014-11-27 1面
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