韓国軍合同参謀本部は22日、同日午後6時ごろ、北韓軍が撃った砲弾2発が、西海(黄海)上で哨戒活動中だった韓国軍艦艇から150メートルの位置に着弾したと発表した。韓国の艦艇は、北韓側に即座に5発の対抗射撃を行った。
国防部は近くの漁船を帰港させ、着弾地点から北東に約14キロ離れた延坪島の住民にも緊急退避を指示。幸いなことに軍民ともに負傷者はいなかった。
韓国軍側によると、艦艇はNLL(西海上の北方限界線)の南側を航行していたところ、突然砲撃を受けたという。これに対して朝鮮人民軍の現地司令部は23日、「でっちあげ」と反論。韓国艦艇がNLLの北側に侵入し、最初に攻撃を加えてきたと主張した。
韓国軍側は、砲撃があったのは、陸上の海岸砲と推定している。軍事専門家によると、通常は警告を発してから艦艇の進行方向前方に威嚇射撃をするという。着弾したのが艦艇の前後左右のどこかは明らかにされていない。
今回、艦艇がいたのは陸地から15キロ以上離れた場所で、仮に陸地から発射したとすれば、艦艇から150メートルの位置を狙って着弾させるのは非常に困難だという。そのため本当に威嚇だったのかと疑う声もあるが、攻撃だとしたら、2発では不十分だ。
砲撃前日の21日、韓国軍はNLLの南側に侵入した北韓の警備艇に警告射撃をしており、北韓はNLL近くを航行する韓国軍の艦艇に対し「例外なく攻撃対象となる」と警告していた。韓国軍は現在も警戒を高めて任務にあたっている。 |