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2013年04月16日 00:00
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「張子の虎」の虚勢、米は低評価 
米国民の認識に変化も

 周知のとおり、金正恩の戦争脅迫は、一言でいえば「張子の虎」であり、カラカラとうるさく空転する歯車にすぎない。まるで戦いのために生まれてきたかのように「戦争」と叫び続けている。
 彼らのいう「最高の尊厳」を推戴することの内実は、若き指導者金正恩の政治的権威を守り、彼の位を確固たるものにすることだが、結論からいえばそれはできなかった。言い方を変えれば、劣等感の発露として出てきた行動だった。彼はまだ、北韓の指導者として確固たる地位を築いていないのである。
 1994年の金日成死後、権力を世襲した金正日は当時53歳で最高指導者になった。金正日は1961年から労働党幹部として政治経験を積んできたが、28歳で何の経験もなく世襲した金正恩のポジションはかなり不安定だ。外部からはわからない、深刻な権力争いの要素があることを見逃してはならない。
 金正日は当時「遺訓統治」といって先代の路線をたどる姿勢をとった。さまざまな政策を幅広く行う様子をうかがわせていた彼はその後「人徳政治」をすると述べ、「父なる指導者」を目指そうとした。旧ソ連式の共産主義を捨て、「生き残り政策」、いわゆる「先軍政治」を掲げ、金日成の主体思想とともに革命事業の完遂のための2大路線とした。
 これに比べて金正恩は指導者としての教育を受けただけで、2400万の北韓住民の指導者としての資質は乏しい。それだけでなく、いまだ周囲の不信と挑戦に直面しているとみていい。
 金正恩は内部的には北韓住民の関心を集中させ、先軍政策の完成者としての最高指導者像を築こうとしている。対外的には張子の虎ではないというイメージをもたれるように、核戦争という世界的な問題と関心事を口にしている。
 今年3月の労働党中央委員会全員会議では、経済建設と核武力建設を同時に追求する「並進政策」が金正恩の政策として発表された。さらに最高人民会議の第12期第7次会議では「自衛的核保有国の地位をいっそう強固にすることに関する法」が採択された。このような状況を風刺的に表現すれば、北がいう「米帝国主義の好戦的挑発と南朝鮮の保守の手先」、つまり米国と韓国政府が、金正恩の目の敵になることで、体制維持に一役買っていることになる。
金正恩は好戦的戦術と瀬戸際政策で自滅の道を綱渡りしている。米政府は成功の可能性があるとは認めつつも、北韓の核の小型化・軽量化については否定しており、核保有国認定も行っていない。北韓は数回にわたって核実験を行っているが、実際に戦術核として実戦配備し、運搬手段を持つには至っていない。しかし米国は北を核開発国家として捉えており、制裁するとの立場を固守している。
 北韓は金正日時代から口癖のように米国を打撃対象に置き、韓国を「火の海にする」と繰り返してきた。米国の一部では北韓の核を軽んじるなと警告し、核が米国の領土に飛んでくる恐れもあると憂慮する人もいる。
 ホワイトハウスの立場は「好戦的な態度を終わらせるべき」というものだ。国務省はこれ以上挑発したら「大きな過ち」だと後悔することになると述べ、核保有国に認定しないというのが米国の公式的な立場だ。国防省のカーター報道官も、ヘーゲル国防長官とデンプシー統合参謀本部議長の立場を発表し、何よりも国家安保のための国防体制の強化と、友邦国、特に韓国の安保のために最優先的軍事対策をとると言及した。
国防省傘下の国防情報局(DIA)で局長を務めるフリン中将は、核兵器にかかわるすべての情報を分析した結果、北の技術レベルは「低い」と評価している。米議会も北韓の挑発行為に不快感を示し、DIAの聴聞会を開いて北の核に対する精密分析を求めた。DIAだけでなく、CIAや軍備管理協会のトップも同様の見解を示している。
政界、議会、軍事情報系統の実務者も、過小評価ではなく正確な情報をもって対北政策を練ろうとしている。
金正恩の戦争をも辞さないという言動に、米国だけでなく世界中の対北認識が変わりつつある。3月末から4月10日にかけて米国で行われた各種世論調査では、約80%の人が北の指導者を「悪質な脅迫者」だと考えている。10%未満だった昨年末から認識は大きく変わったといっていい。
また、仮に北韓が韓国に軍事侵攻した場合の対応については、CNNの調査で約61%が「すぐ助けるべき」、ギャラップの調査では約55%の人が「助けるべき」と答えた。ある報道機関の調査では、約7割の人が北の核関連ニュースに関心を抱くようになったと回答している。イランと北韓の核開発が米国の安全保障と経済の最大の障害であるとの点については83%が「イエス」と答えている。
著名な軍事ウェブサイト「のグローバル・ファイア・パワー」が発表した今年の軍事総火力量をみると、1位は米国、2位ロシア、3位中国となっており、以下インド、英国、フランス、フォイツ韓国、イタリア、ブラジルと続いた。北韓は兵力数では上位だが、総火力では22位だった。
2000年代に入り、韓米同盟関係は強化されている。北韓は政治的・軍事的威嚇を即時に止め、国際社会の標準的な会員国として歩まなければならない。
(金暎勲・駐ワシントン本紙論説委員)

2013-04-17 3面
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