民団の中央三機関長候補が出揃った。団長2人、議長2人、監察委員長2人の計6人。いずれの機関も競争選挙になった。現在は各地で演説会が行われている。選挙戦の過程で、候補者にはビジョンを明確に提示することを期待したい。投票権を持つ委員や代議員には、公正な判断を求めると同時に、質問などで候補者の意見を引き出し、場合によっては公約をより磨き上げる方向に持っていってもらいたい▼今回の選挙では、現在の鄭進執行部が5年半かけて行ってきた事業の総括が求められる。各候補ともに公約で触れてはいるものの、より細かな説明が演説会では必要だ。団長候補の1人は現執行部におり、もう1人は三機関の長であるだけに、総括は自身に刃を突きつけることにもなりかねない。しかし、それがなければよりよい民団は作れない。停滞している地方参政権獲得運動はどうするのか、財政の再建や自立は? 脱北者支援センターや傘下団体の問題はどう進めていくのか。次世代育成も長きにわたって解決されていない民団の問題点だ▼本紙が重ねて指摘してきたように、民団には同胞の権益を守ること以外に、総連を瓦解させる使命がある。本国支援金は主にそのためのもので、総連内から3代世襲に反対の声がひとつも上がらないのは、総連の異常な体質もさることながら、民団が働きかけを怠ってきたことも一因だ。民団は原点に戻って再出発できるのか。そういう観点から次期三機関長は選ばれるべきで、選ばれた執行部は団員の声を反映すべきだ。投票は23日、韓国中央会館で行われる。 |