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2012年01月25日 15:16
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新年会で感じた絆と危機感=編集余話 瞻星台

 今年は各地の民団地方本部・支部の新年会に日本側の来賓が大勢参加し、日韓親善の雰囲気を作り出した。都内では中野区で日韓親善協会が新たに発足する。祝辞で関係者は「歴史的なできごと」と述べた。震災復旧に民団をはじめとする在日韓国人社会も懸命に支援した。そのことが人と人の絆、地域と在日との絆を強めた▼反面、地方の新年会では危機感も散見した。地方参政権を要求した時から「民団は政治団体だ」と非難する人たちがいる一方、役所の食堂に韓国料理店が出店したところ「なぜ韓国食堂を出させたのか」と役所に圧力がかかったところもあるという。「某所(民族機関をさす)には爆弾がある」、「兵器を隠し持っている」といった事実無根の噂話を吹聴する人々もいたという。「極端なナショナリズムが台頭している」と危惧する地方本部団長もいた。「『日本の安全・安定に寄与するんだ』と言えば(こういう現象は)解消する」と話す団長もいる▼大規模自然災害と放射能事故からの復旧・復興が徐々に進むなかで、生活の安定と明るい展望がまだ見出しにくい今の状況が、在日韓国人や民団をよく知らない人たちに排外的な感情を抱かせているとすれば由々しきことだ▼厚生労働省が発表したところでは生活保護受給世帯は4カ月連続で増加し、正社員以外では年収200万円前後の人が多くなっているという。非正規社員の若者と高齢の年金受給者は生活が苦しい。在日韓国人団体・機関は、少しでも地域が明るい展望に向かえるよう、絆を深める国際人としての役割を担っていくべきだと思う。

2012-01-25 1面
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