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2011年08月23日 12:05
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柳時敏が引用した金南柱の正体は?
「偽りをまき散らす者が生きている限り偽りは決して死なない」、「民族反動勢力を徹底に殺してなくさなければならない」
金成昱
「故金南柱詩人は、ある作品でこうおっしゃった。『偽りをまき散らす者が生きている限り偽りは決して死なない、真実をまき散らす人が生きている限り真実も絶対に死なない。』」
柳時敏国民参加党代表(*左写真)が8月20日の夕方、ソウル市庁前広場で開かれた「希望時局大会」という不法集会で「言論の自由」を主題に発言した内容の一部だ。柳氏が「偽りをまき散らす者が生きている限り偽りは決して死なない」と言う時は背筋が寒くなった。自身の政敵は偽りをまき散らす者たちだから死ななければならないということなのか?
柳氏が引用した詩人の金南柱は、1979年11月摘発された南民戦(南朝鮮民族解放戦線)事件に連累して9年3ヶ月間服役してから1988年釈放された人だ。「南民戦」は、金日成主義・主体思想を受容れ、財閥家への強盗・小銃奪取など暴力革命を予備した共産暴力革命組織だ。当時司法府は南民戦を「社会主義を指向し、北を称賛して北と連係を試みた反国家団体」と判示した。主犯の安龍雄(38)などは越北して金日成に事業報告書を提出するなど北韓から具体的統制を受け、南韓内で革命が成功する時に掲揚する赤い星が描かれた大型の「戦線旗」まで作っておいた。
「南民戦」は検挙された後刑務所内でむしろ組織を強化し、1980年代以後国内左翼勢力の土台になったと伝えられる。左翼から転向した小説家金・ジョンイク氏は、自身の本『囚人番号3179』で、「南民戦の組織員は教導官連絡責まで動員して刑務所内外に秘密指令をやりとりしながら組織を強化するほど緻密だった」と書いている。
金ジョンイク氏は、南民戦の核心関連者である詩人金南柱から共産主義思想教育を受けた内容も記録しておいた。金南柱が繰り返して話した内容の一つはこうだった。
「階級的な敵を憎悪せよ。徹底に憎悪せよ。南朝鮮で民衆革命が起きれば最優先的にやるべきことはこの社会の民族反動勢力を徹底して殺して無くしてしまう事だ。その数は2百万程度はあるだろう。そうしてこそ革命が完全に成し遂げられるからだ。(『囚人番号3179』)」
金南柱は、階級の敵、民族反動勢力を憎悪せねばならず、彼らを徹底に殺すべきだと言い、その数を200万程度とした。恐らくこの階級の敵、民族反動勢力が彼が言った「偽りをまき散らす者」、それで死なねばならない者らであろう。
柳時敏代表の8月20日の発言が金南柱の本心を知って言ったものなのかどうかを知る術がない。しかし、彼の背筋の寒くなる目つきに漂った憤怒と憎悪、敵意は昔読んだ『囚人番号3179』のある件を思わせた。
マルクスは「共産党宣言」で、「ヨーロッパに幽霊が出る。共産主義という幽霊が...」と言い共産主義を幽霊に比喩した。親北・従北・左翼・左派など何と呼ぼうが憎しみを食って生きる変形された共産主義の幽霊が今韓国を彷徨っている。この暗い幽霊との戦いは未だ終わっておらず、自由統一の日を控えて一層激烈になりそうだ。
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記事: 洪熒 (hyungh@hanmail.net)  
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