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2011年07月26日 02:21
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韓国の実質的国家債務は政府発表の2倍以上!
仁川大学の玉東錫教授とハンナラ党李漢九議員が政府の計算基準を批判。
趙甲済
韓国政府が発表した2010年度予算基準の国家債務は407兆ウォンでGDP対比36.1%だ。政府はOECD平均の91.6%に比べて低く、国家債務の健全性がOECD国家28ヶ国の中で高いといつも強調する。政府が国際基準に合わない計算基準を適用して国家債務の比重を意図的に下げているという批判がある。
この分野で先導的役割をした人は仁川大学の玉東錫教授(左写真)だ。彼は、UN、EU、IMFなど国際機関が勧告した計算基準を韓国に適用すると国家債務は何と2倍以上になると主張する。玉東錫教授の問題提起を根拠に、韓国経済研究院(2010)は『国家の債務管理どうすべきか(2010年8月)』という報告書でわが国の実質的な国家債務は政府発表よりはるかに多いと下記の通り主張した。
<韓国の場合、国家債務の範囲が国際基準に比べて恣意的で狭いため政府発表の国家債務統計で国際間比較をするのは適切でない。国際比較のためには政府の政策を代行する公企業の負債、国会による予算審査と議決を経る金融性機関の負債、通安証券、外貨保有高の管理など中央銀行の準財政活動から惹起される負債、BTL(賃貸型民間投資事業)、年金分野の責任積立金などが国家債務に含まれねばならない。政府が発表した2007年度国家債務は298.9兆ウォンでGDP対比33.2%に達するが、ここに金融性基金および特別会計の負債を含めば429.1兆ウォンでGDP対比47.7%に増加し、中央政府と地方政府の準政府機関の借金を加えれば519.6兆ウォンで57.7%、通貨安定証券とBTLを含む場合は690.5兆ウォンでGDP対比76.7%に増える。公企業の分類を拡大して275個の公企業の負債を国家債務に入れ政府の対民間保証を含めばわが国の国家債務は1,171.6兆ウォンに増加しGDP対比130%に達する。>
ハンナラ党の李漢九議員は2010年、企画財政部が発表する債務を狭義の国家借金と見て、2009年を基準として4大公的年金の責任準備金の不足額(769兆ウォン)、準政府機関や公企業の借金(310兆ウォン)、通貨安定証券の残額(149兆ウォン)、保証債務(30兆ウォン)など広義の国家負債を含む国家債務は1,637兆ウォンに達すると主張した。
外国為替危機以前はGDP対比12%水準に止まった国家債務の比重が、2010年には36.9%で急増したことも問題だが、国債の性格が悪化している。1997年には赤字性債務と金融性債務の比率が20:80の水準だったが、2003年には36:64、2010年には49:51で赤字性債務の比重が増えている。この事実を指摘した韓南大学校行政学科の金喆會氏の論文「公共債務の体系的管理方案」によると、このように深刻な国家債務の管理が一般職公務員によって行なわれているという。
<2010年現在の政府の国家債務管理は、企画財政部財政政策局の財政企画課で一般職の公務員が担当している。企画財政部は財政に対する十分な専門性を持っている組織と言える。だが、専門性を持った別途の組織はなく、一般職公務員によって業務が遂行されていることは、英国が国家債務管理のための専門機関であるDMO(Debt Management Office)を置いている点と比べる時、相対的に体系的管理のレベルが落ちると言える。>
金氏は、疑問の多い韓国政府の国家債務統計を根拠として韓国の財政健全性が安心できる水準と信じるのは無理だと指摘した。彼は、<米国の場合にはドルが国際通貨なので国債の発行が容易で、代表的な安全資産であるためGDP対比国家債務の比重が財政健全性と深い関連はない。日本の場合はGDP対比国家債務の比重が192%で世界最高水準だが、国家債務の大部分が国内債務であり、日本円への信頼度が高いため財政健全性に問題がない。反面、中南米の国々はGDP対比国家債務の比率が35-45%に過ぎないが頻繁な国家債務危機にさらされる(姜・ソングウォン外、2010)>と指摘した。
ちょっと間違えば国家不渡り事態をもたらす国家の債務に対して政府の発表が信じられないということは深刻な問題だ。自動車の速度計の数字が信じられないということと同じだ。実際は時速100kmで走るのに、計器盤には50kmと示されると致命的事故は時間の問題だ。韓国社会が後進性を脱皮できない最も大きな理由は正直性の欠如だ。政府が間違った資料で国民を騙し、政界は財政が健全だという資料を根拠に亡国的福祉ポピュリズムを安心して推進したら、大韓民国という自動車は信号が故障している通りを疾走しているわけだ。
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記事: 洪熒 (hyungh@hanmail.net)  
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