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2011年06月08日 00:14
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寄稿 なぜ、安重根は「義士」なのか(上)

大学院生 金文鎬

 なぜ、安重根は「義士」なのか。安重根は、刑場へ赴く前に、二人の弟に次のような遺言を残している。
 「死んだ後、私の骨をハルビン公園の横に埋め、国権回復の暁には故郷の地へ移して埋めてくれ」
 「私は天国に逝ってもわが国のために全力を尽くすから、お前たちは同胞に私の言葉を伝えておくれ、『わが同胞が私のために努力してくれたのに、私はこれ以上それに応えることができない。このうえなく恥ずかしく恐縮の極みであり、最早この一命でもって誠意を表すしかありません。同胞のみなさん、国に対する責任を負い、国民の義務を果たし、心を一つにして力を合わせ。功を立てて業績を成し、是非大韓独立の知らせを天国に伝えて下さい』と。これが私の最大の願いだから…」
 これらの願いは、100年経っても実現されていない。安重根の遺骨であるが、いつどこに誰が埋めたかも、いまなお杳として行方が知れない。本来、処刑された場合、遺体は遺族に返還されることになっているが、日本政府は遺体を引き渡した後、墓が建立されて顕彰されるようになると、そこがいわば韓国独立運動の聖地になるのを恐れたのだろう。
 日本側の不当な処置に対する、二人の弟と旅監刑務所側とのやり取りを、『図録・評伝 安重根』の「安重根伝」を著した朴殷植は記しているが、その状況から、旅順監獄がどこかに密かに埋葬したに違いないだろう。そして、お役所仕事だから、おそらく記録して文書として残しているはずだ。
 これを受けて、やっと重い腰を上げたのは安重根によって撃たれた伊藤博文からして四代孫の松本剛明氏である。松本氏は現在、日本の外務大臣であるが、腰を上げたのは2010年5月のことである。韓国の「朝鮮日報」は、5月26日の紙面でこう伝えている。
 「伊藤博文の孫子が、安義士の亡骸などと関連する情報を韓国側に知らせるために、日本の国会図書館で調査中であることが分かった。その孫とは松本剛明衆議院運営委員長である。
 日本の衆議院議員・長島昭久防衛省政務官は25日、東京の韓国文化院で開かれた“韓日関係の新しい百年企画フォーラム"の挨拶で『初代韓国統監を歴任した伊藤博文の係累に当たる松本議員は、現在国会図書館の運営を統括する衆議院運営委員長であり、安義士が亡くなられてから百年目に当たる今年、韓国で安義士の遺骨と埋葬場所などを含む関連資料を捜しているとの話を聞いた松本議員は、関連する資料が見つかれば、すべて公開するべく、鋭意調査している』と伝えた。長島議員は、このことはここで初めて明らかにするものだと付け加えた」
 とはいえ、このような遅きに失した当然の義務から1年たった現在でも、まだ見つからないのか、その後の進展は明らかにされていない。もし、これが逆のことだとしたら、日本はまさに「朝野」を挙げて騒ぎ立てることだろう。
 安重根のひととなりについても、単に「一介のテロリスト」でないことが、本書を通じてしっかりと読み取ることができる。彼が単兵急に義挙(暗殺)へと向かったのではけっしてなく、出来うることは可能な限りやり、止むに止まれず最終的手段を取ったことが伝わってくる。
 日露戦争のとき、大韓帝国は日清戦争のときのように戦場になることや、戦争に巻き込まれることを避けるために中立宣言した。日本はこれをまったく無視したが、安重根はこのことを厳しく指弾している。翻って1945年8月9日、ソ連が日ソ不可侵条約を一方的に破棄したことを、日本はことさらに挙げてソ連の不義を叩くが、それでは日本はどうなのか、と問い質したいのだ。

2011-06-08 3面
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