趙甲済
文化日報が整理した内容によれば、青瓦台関係者が23日の午後3時50分頃に伝えた、北韓軍の延坪島攻撃に対する李明博大統領の最初のメッセージは、「戦闘が拡大されないように管理を上手くやれ」という内容だった。これは暫くして「拡戦しないように万全を期せよ」と修正された。北韓軍の射撃が続き、わが方の対応射撃も進行中なので適切でない指示という反発が起きた。
午後4時30分頃の非公式ブリーフィングで言った李明博のメッセージは、「断固として対処せよ」ということに変わった。洪相杓広報首席は、午後6時政府の公式声明を発表した後、「李大統領は、戦闘拡大の自制を言わなかった。実務者が間違って伝えた」と言い、前の発言を否認した。同時に、「李大統領は、一貫して断固として対応しろと強調した」と主張した。午後8時40分、金姫廷代弁人が伝えた李大統領の話はまた変わった。青瓦台の危機管理センターで、合同参謀本部から状況報告を受けながら李大統領(右写真)が出した指示は、「何倍で膺懲せよ」、「場合によっては海岸砲付近のミサイル基地を打撃せよ」という内容だったと金代弁人は伝えた。
一方、金泰栄国防長官は、今日(11月24日)国会の国防委員会に出席して「李大統領が『断固として、かつ戦闘が拡大されないようにせよ』と話した」と証言し、午後はこの発言を取り消した。
昨日、李明博が作戦指針をどう出したのかは五里霧中になってしまった。彼が出したという指針も誰かが解釈しないと分からないほど曖昧だ。誰かは嘘をついている。
軍の作戦に対する指示は、司令官から兵卒にまで少しの誤解もあってはならない程正確でなければならない。武器を扱うことだから、指示が曖昧では無念な犠牲者が出るからだ。指示を復唱させるのも誤解を減らすためだ。軍隊の経験の無い人が作戦指示を出すのは危険だ。謙虚に覚えてこそ軍隊未経験の空白が埋められるのに、李明博はそういう人でない。
昨日起きた延坪島砲撃事件の最大の問題は、国軍がまた奇襲を許したという点と、最高司令官の指示が滅茶苦茶だったという点だ。このような無茶苦茶の状況管理は、雑貨屋の水準にも未達だ。李明博が現代建設をこのようには運営しなかったはずだ。ところで、なぜ国家と国軍をこのように経営するのか? 国家と国軍に対する愛情がないからではないだろうか?
李明博の致命的な欠陥は、酷い国語実力だ。彼は話を正確に言えない。品格までは期待しない。言葉が正確でないと国政に混乱が生じる。大統領の武器は話だ。いったい昨日彼がどういう話をしたのか、それが何の意味なのかを国民は知らない。昨日、国家指導部の滅茶苦茶、右往左往した様子が目に浮かぶ。これが国なのか? この人が大統領なのか? 断固として膺懲せよとの言葉が、延坪島攻撃に該当する話なのか、今後の挑発にだけ適用される話なのかも分からない。李明博には韓国語通訳が必要だ。
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