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2010年11月10日 00:00
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大宴会場に海中展望室つき?金正恩の別荘新築各地で進む

 北韓が金正恩の後継者就位に合わせ、各所に専用公館および専用別荘の建設を進めていることが明らかになった。
 平壌の高位消息筋によると、北韓は金正日の執務室近くにある15号官邸(平壌市中区中城洞)を撤去し、今年7月、建物を新築したという。この建物は商業用衛星の画像でも確認された。
 15号官邸は金正恩の母、高英姫が生前使用した宿所で、金正日の執務室および公館とは地下通路でつながっており、電動車で移動可能といわれていた。金正恩が幼少期をすごしたところでもあり、後継就位を機に金正恩の専用公館とする目的で新築したとみられる。
 消息筋によると、温泉地で有名な咸鏡北道・鏡城郡の金日成・金正日が使っていた別荘が爆破され、跡地に輸入建築資材を使った最新デザインの宴会場と別館を備えた専用別荘が、昨年末頃完成したという。現在、鉄道本線から別荘に直通する延長10キロメートル余りの鉄道と道路工事が進められているといわれる。中国に行き来する現地住民によると、軍人約1200人が鉄道と道路工事に動員されている。港湾の清津や内陸国境の会寧の住民に対して労力動員がかけられたほか、1世帯当たりバケツ10杯分の石を割り当て、工事現場まで運ぶ費用として別途500ウォンを徴収した。
 7月の北韓改革放送は通信員からの話として、鏡城の金正恩別荘の建設では、川の流れを変えて無断で農地を埋め立てたことから、付近の住民に不満がわきあがっていると伝えた。
 金正日がしばしば利用することで知られる江原道・元山の別荘、松島園近くの海辺にも現在、大規模な宴会場(写真)を新築中という。宴会場は金正恩から金正日への贈り物にすることが目的で、金正恩が工事全般を指導しているという。今は基礎工事が終わり、外装工事が急ピッチで進められているという。
 建物は2棟の円形構造物をつないだ形をしている。その一つは独立した多くの部屋から成り、もう一つは内部ががらんとした空洞になっている。独特の外観から、水深100メートルの海中をのぞけるように設計された海底別荘として知られる咸鏡南道・楽園郡の西湖別荘(72号別荘)と同じような施設になるようだ。
 3つの施設および専用の鉄道や道路の建設にかかる費用は、韓国の専門家の推算によるとおよそ1億8000万ドル。トウモロコシ60万トン以上を輸入できる額で、2300万人の北住民を2カ月間養える。
 昨年10月、韓国軍と国防当局が国会に出した国政監査資料によると、金正日の別荘は全国各地に33カ所ある。別荘の総面積は33・66平方キロメートル。東京のJR山手線内側の土地の約半分と同じだ。33カ所のうち08年から13カ所で改修工事が進行中だ。また金正日専用の列車駅は28カ所に設けられている。
 通常、年に2、3カ所行われる改修が増えているのは、金正日のためでなく、後継者金正恩が使用することを見越してのものとみられる。金正恩も、経済難に喘ぐ北人民に見向きもせず、豪華・奢侈と使節迎接、金正日への忠誠というレベルで専用別荘建設に莫大な財源を蕩尽する独裁者の典型を踏襲するだろうと、北韓専門家は予想している。

2010-11-10 3面
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記事: 統一日報社  
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