李春根
北韓政権が崩壊の終点に向かって走っている。国民でなく政権の安全と栄華にばかりこだわってきた金日成-金正日王朝は、その3代目の後継者を息子の中から決めようとしており、この王朝世襲の冊封を受けるため、金正日一行数十人は8月下旬、速度も出ない汽車に乗って中国の満州地域を4泊5日間訪ねた。
中国はどういうことがあっても北韓が不安定になるのを防ぐため金正日政権を支持するかも知れないが、世界の全ての民主主義文明国家は金正日体制の早期終息のため力を合わせている。
まず、アメリカ、EU、日本、オーストラリアなどは最近北韓に対する経済制裁措置の一環として対北輸出禁止品目を選定したが、この品目らを見れば世界の民主先進国家らが現在の北韓政権をどんな目で見ているのかが克明にあらわれる。
まず、EUの国々は、北韓に対する輸出禁止品目として純潔種馬、すなわち優秀な品種の乗馬用馬、キャビア、トリュフ(左写真、私たちの普通の人々はこれがどういうものか分からない)、高級ワインなどを選定した。米国は北韓に対する輸出禁止品目として双眼鏡(望遠鏡)、平面TV、高級ピアノ、そして高級万年筆を選定した。日本は牛肉とマグロを対北輸出禁止品目とし、そしてオーストラリアはイセエビを対北輸出禁止品目として選定した。
同時に、米国は金正日の海外資金を管理する39号室を直接標的とする制裁案を発表した。
上記の品々は北韓より数十倍も富裕な大韓民国の一般市民にも別に必要でなく、平常時接することも難しい豪華贅沢品なのに、米、ヨーロッパ、日本、オーストラリアなどがこのような品目を対北輸出禁止品目としたという事実は、この国々が金正日政権の核心指揮部を攻める対北政策を始めたことを意味する。
ヨーロッパがキャビアの対北輸出を禁止したことでこれから北韓住民が苦痛を受けることは全くないし、オーストラリアがイセエビを北韓に売らないため苦しくなる北韓住民はないはずだ。
北韓政権に対して宥和政策を取り続けるしか方途がないと主張する従北、反米主義の詭弁家らは、「金正日や核心勢力が怒って北韓住民をもっと虐めるかも知れないから、このような政策は誤りだ」と言うかも知れない。
この国々がこのような豪華・贅沢品らを対北輸出禁止品目にしたという事実は、今まで北韓がこのような品目を相当量輸入していたという証拠となる。つまり、金正日とその一味が豪華贅沢品目を使い、食べて楽しんだという事実を物語る。
数百万の住民が飢えて死に、国民の平均身長が大韓民国より10cm以上低くなるほど住民生活に無関心だった北韓の政権核心勢力は、「米帝と南朝鮮の侵略威嚇」のため北韓は核兵器と大量破壊武器および大規模軍事力を保有しないわけにはいかず、食べ物があれば軍人が先に食べ、残りのものがあっても戦争に備えて備蓄せねばならないという先軍政治、強盛大国の旗を揚げた。それで住民を腹いっぱいに食べさせられない強弁し、住民に腰のベルトをもっときつくしめろと強要した。
人民がボロを着て飢えるすべての責任を大韓民国と米国に擦り付けながら、北韓住民に「苦難の行軍」を強要したこの奴らは、今までキャビア、イセエビ、トリュフの料理を高級ワインと一緒に楽しみ、同時に高級ピアノの旋律を楽しんだ後、高級乗用車よりはるかに高いという馬に乗って双眼鏡で北韓の名勝を楽しんできたということではないか?
正常に思考する人々は、北韓(金正日)政権が核を放棄もできず、開放も出来ないことを皆知っている。北韓住民の幸福と健康のための政策が、北韓(金正日)政権の健康と幸福を抹殺する政策になったこともかなり以前から知っていた。
北韓の住民のためには改革と開放という非常に容易なあ方法があるが、改革と開放は北韓政権の終末をもたらすという基礎的事実を知るため北韓を深く研究する必要すら無くなった。
去る10年間北韓に照らされた「太陽政策」は、北韓の為政者らには豪華な暮らしを提供したかも知らないが、北韓住民には苦痛の延長を意味するだけだった。
今や韓国の対北政策は、北韓政権と北韓住民を区分することからやり直さねばならない。北韓住民に直接的な恩恵を与えられる政策、そして北韓政権や軍部の持続、強化には全く寄与しない政策を追求せねばならない。
われわれの対北政策が北韓政権と北韓住民を別個と見做さねばならないということは、原則であり規範だ。彼らが毎日言う通り、北韓住民はわれわれの同族であるからだ。
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