趙甲済
オバマ大統領が今日(8月31日)、イラク戦争の終息を宣言する。米国のブッシュ政府が2003年3月に始めたイラク戦争で米軍は約4400人が戦死し3万名が負傷した。イラク人は約10万人が死んだ。フセイン政権が崩壊し民主的な政府が出帆したが、アルカイダによる爆弾攻撃は続いている。現在残っている5万人の米軍は来年末まで完全撤収する。
イラクが中東で民主的な政府を維持するならイスラム世界の変化と安定を導くだろう。独裁政権がまた登場するか内乱が続きイスラム信徒らの反米情緒が強まればこの戦争は失敗と評価されるだろう。
イラク戦の米軍戦死者は6.25戦争で戦死した米軍5万4000人と比較すると10%にならない。「6.25戦争」で米軍の負傷者は10万人を超えた。ベトナム戦に派兵された韓国軍は約5000人が戦死し、1万人以上が負傷した。トルーマン大統領が韓国を護るため如何に多くのアメリカの若者たちを犠牲にしたのかを痛感する。
米国のイラク戦費は1兆ドルを上回る。「ブッシュの戦争」と呼ばれるイラク戦で米国が犯した最大の失敗は、フセイン政権が崩れた直後イラク軍隊を解散したことだ。イラク軍人らは突然失業者になって相当数は武器を持って叛軍になった。この決定はCIA部長も知らない内になされた。米国が再びイラク軍隊を作るのに数百億ドルが掛かったはずだ。最も重要な決定が最も粗雑に決まった。イラク軍の指揮部だけを変えたら、下の軍人は米国と新しいイラク政府に忠誠をつくしたはずだ。
戦争は始めるのは容易だが名誉に終了するのはかなり難しい。特に民主国家では戦死者が増えるほど反戦世論が強くなる。反面、金正日のような全体主義体制は人命損失への負担が少ない。金正日は数十万、数百万を犠牲にさせられるが、米国は数千人も難しい。米国が金正日に言いなりになった根本的理由だ。ベトナム戦で共産ベトナムは300万人を犠牲にしても戦争意志が折らなかったが、米国は5万人の戦死者を記録した後戦争意志が折れた。
北韓軍が南侵すれば韓国はどれほどの犠牲を覚悟できるのか? 長期戦が北韓にだけ不利なのではない。長期戦は民主国家の世論を反戦に変える。米国の歴代大統領の中で退任時の支持率が最も低かった人がトルーマンだったが、ブッシュが彼の記録を破った。二人は任期中始めた戦争を終わらせず退任したためだ。
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