池萬元
大統領と大企業の戦いが興味津々だ
大統領が大企業を相手に思いも掛けない戦争を宣言した。大企業が中小企業を虐待し、投資もせず、働き口も作らないということだ。大統領が大企業との戦争を宣布したのだ。大統領の話が終わるやいなや政権の侍女と呼ばれる検察が乗り出して大企業らの不正を捜査すると騒ぐ。
これに対して「全経連」の会長は、大統領と政界が中心をとって明確な目標とビジョンを提示せよと打ち返した。大統領は、全経連が大企業だけを擁護せず社会的責任を果たせと反駁した。大統領と大企業の戦いがそれこそ興味津々だ。
国家経済の責任はその80%が大統領にある
事実、経済問題においては大企業より大統領にその責任が80%以上ある。如何なる単位の組織体であれ、その組織の成敗はその80%以上をリーダーが左右する。投資が不振だと? 働き口が段々減るって? こういう問題は構造的な問題であっていくつかの大企業が責任を取らねばならない問題でない。
働き口は国民に創業したい気持ちがあってこそ創出される。ところが、この国に住む金持ちらは創業をしようとしない。創業したらその日からやくざのような「労組」に胸ぐらをつかまれ、裁判所の世話にまでならねばならないからだ。大企業が投資を増やすとまた別のチンピラ集団を養成することになる。どういうバカな金持ちが自分のお金を出してこういう侮辱と苦難を自ら招きたいだろうか? それで企業ごとに外国へ脱出するのではないか?
責任が分からないのは大企業より大統領
大統領はこういう癌的な労組環境を一番先に改善すべきだった。自分がやるべき仕事はその存在すら認識せず、自己責任を他人に転嫁するのは見っともない。大企業らに問題が多いのはすでに1980年代から本格的に指摘されてきた。大企業の購買課長をやると大金持ちになるという言葉が公然だった。それだけ納品企業は苦しみ、人間扱いさえまともに受けられなかった。
李明博が本当にCEOだったら、こういう問題は大統領になってから直ぐ改革対象のリストに入れるべきだった。インフラ技術は中小企業で生まれるものであって大企業から生れない。中小企業が生き残るのに追われると、インフラ技術開発に必要なお金がない。韓国の大企業らは1980年代に日本の「本田ファミリー」の概念を導入して共生の関係を形成すべきだった。それなのに、わが国の大企業らはこれを未だできずにいる。それでは、こういう問題を当然認識していたはずの大統領が、大統領になってから直ぐ静かにリードしたら良いことだった。大統領ならリードすべきであって、なぜ喧嘩をするのか?
多くの企業を倒産させた存在の一つが韓国の検察
検察も真におかしい。大統領の大企業叩き(Bashing)は、大企業が中小企業を良く待遇して、投資し、働き口を作って欲しいということだった。ところが、検察はとんでもなく大企業の不正を調査すると出た。検察が不正を調査すれば働き口が増え、投資が増え、中小企業が生きるのか?
実際に、この国の経済を殺してきた最大の元凶が検察だった。事業主を事前拘束さえしなければ、事業主が外でいくらでも企業を生かせたはずなのに、検察が頑として事業主を拘束したため倒れた企業が夥しい。
検察は威厳から保て
検察が大企業の不正を捜査するなら日頃からやるべきで、なぜ大統領に阿附する方向でやるのか? 捜査したいなら大統領のやることが終わってからその時やらねばならない。これ以上、権力の侍女と言われたくないなら威厳から守らねばならない。
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