金成昱
「連合ニュース」の報道(2月19日)によれば、金星煥青瓦台外交安保首席は、2月18日、駐韓ヨーロッパ連合商議(EUCCK)主催の昼食懇談会で、「一つの国家になる政治的統一はいつできるか分からない」、「南・北が二つの国家を維持しながらも、いつでも相互往来が自由になれば『事実上(de facto)の統一』になる効果と類似すると言える」と話した。
金首席補佐官の発言は目新しいこともなく、いわゆる知識人らの通常の主張だ。しかし、この(2月18日)発言は深刻な問題を内包している。
まず、「南北が、いつでも相互往来が自由になれば事実上の統一になる」という主張は非現実的だ。金正日政権が維持される状況で南北の自由往来が可能だろうか? 南北の自由往来は共産独裁,首領独裁が崩れてこそ可能なのに、こういう前提のない発言は空しいだけだ。結局、こういう形の空論は、「今(の状況)が良いからこのままでいよう」という話だ。巨大な監獄で死んでいく2300万の北韓同胞を見捨てることであり、徐々に赤化される南韓社会を放置するという話だ。
さらに深刻なのは「南北が二つの国家を維持する」という発言だ。韓半島に二つの国家があるのか? 唯一の国家は大韓民国であり、北韓地域は取戻すべき未収復地域で、北韓政権は未収復地域を不法的に占拠している反国家団体であり、北韓住民は憲法上の国民だ。1992年の「南北基本合意書」も南北関係を「国家対国家」の関係でなく「特殊関係」と規定している。UNへの同時加入は国際法的の国家承認の意味でない。大韓民国は北韓政権を国家として認めたことがなく、この根本的決断は60年間変わっておらず、変えられないことだ。
金首席補佐官の発言を、発言の趣旨を考慮して矯正すればこうなる。
「南北が自由民主主義で統一されるのはいつか分からない。ただし、南北が二つの体制を維持しながらもいつでも相互往来が自由になれば『事実上(de facto)の統一』になる効果と類似すると言える。最も重要なことは、北韓政権が住民の居住移転の自由を許容することだ。」
北韓政権は滅びつつあり、自由統一のチャンスが近付いているのに、権力の核心から出る発言は他国の話だ。
(写真は板門店付近の非武装地帯)
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