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2010年01月01日 00:00
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新春論説―「植民地下」の北同胞を救え
今までの100年 これからの韓日

 1910年8月22日、韓国は日本に併合された。「日帝36年」と呼ばれる時代の始まりだった。しかしその後、両国は自由民主主義という共通の価値の下、パートナーとして歩んできた。年内には「併合100年」を機に、過去を糾弾する行事が多数予定されているが、今後の100年に向けて韓国・日本・在日韓国人はどのようなビジョンを持てばいいのか。北朝鮮の不安定化と中国の台頭という、この先続くであろう情勢に、両国政府と市民は、どのように立ち向かっていけばよいのだろうか。その方向性と理念について、韓日近代史の幕開けから100年となる今、再検証を試みる。


本紙論説委員 洪 熒 

今年は長い韓半島の歴史の中で、近代国家への変貌を遂げる過程における、いくつかの節目を想起させる年だ。
 まず、朝鮮王朝(1392―1910年)が滅びて100年になる。そして解放後、韓半島の南部に自由民主主義国家を建設しようとしていた大韓民国を破壊するため、ソ連の“あやつり人形"だった金日成が38度線を侵略した朝鮮戦争から60年になる。金日成はスターリンや毛沢東の承認と支援を受け、この戦争を起こした。

 多くの人が、韓半島が35年間日本の植民地だったことに対して固執している。だが、歴史とは様々な曲折があるものだ。韓国人は自国の長い歴史を誇るが、地球上に存在してきた国々は、そのすべてが栄辱を経験する。特に、歴史の長い国ほど栄辱があり、恥辱と試練を乗り越えてこそ、誇らしい歴史が生まれる。

 韓半島の過去100年間は、「近代国民国家」になる過程であり、韓国はこの過程を成功裏に進んだ。一方、朝鮮戦争を起こした北韓は、「35年間」の植民地時代よりさらに酷い「65年間」を、住民に押し付けている。南北のこの差をもたらしたのは、価値観・思想や制度の差である。

 韓国は共産主義の挑戦という試練を克服する過程で強くなり成長した。共産主義との戦いは熾烈だった。東西冷戦時代における韓国は、大陸から隔離され完璧な島国だった。だが、韓国は数千年の歴史の中で初めて経験するわずか40年ほどの短い「島国」の環境を、先進海洋勢力との同盟を通じて自由民主主義国家への跳躍の機会として活用した。韓国は「圧縮成長」を通じて世界的な経済単位になった。

 一方、北韓は多くの住民が餓死する、地球上の代表的な“失敗国家"になった。今や成功した韓国は、植民地時代よりひどい状況下にあえぐ半島の北側を解放せねばならない立場になった。北の同胞にも、自分たちが勝ち取って享受する自由を与えなければならない。

 ところが、韓国社会でこういう当然の声があまり上がらないのはなぜだろう。
 それは、韓国が物質的には「圧縮成長」に成功したが、精神的・価値観においては圧縮成長を為し得なかったためだ。特に、国の未来へのビジョンや確信を示すべき政治が、国民所得3000ドルの時代から一歩も成長していない。

 ソウルオリンピック後の韓国政治は、思弁的な朝鮮時代へ回帰した。そして、平壌の「金氏王朝」との民族共助へ、韓国民を引きずり込もうとしている。

 65年前のわれわれの解放は、他力によるものだった。植民地状態が100年も続いている北韓同胞の解放にも他力を期待するのか。あるいは虐殺されている同族を見捨て、独裁者を助けるのか。

 

2010-01-01 13面
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記事: 統一日報社  
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