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2009年10月09日 02:03
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『大韓民国建国の再認識』
李承晩の大韓民国建国路線は、韓半島で自由民主体制の成功を導いた。
柳根一
「大韓民国建国の再認識」。図書出版「耆婆郎」が出版した880ページの膨大な論文集だ。2007年と2008年に二回行われた「建国60周年記念国際学術大会」で発表された26編の論文を本にしたものだ。
 
「大韓民国は生まれてはならない国」、「李承晩とアメリカが分断の原因」と思わない、大韓民国の建国を真に胸をなで下ろしながら幸いに思い、誇らしく思う国民に、「そう考えるのがなぜ至当なのか?」に対する学術的な根拠と論理を提供する力作だ。
 
「李承晩の建国路線」、「近代国民国家体制の幕を開けた建国憲法」、「大韓民国の国作りとその意義」などの題名が示すように、「再認識」は極左派、民族主義左派、一部の民族主義右派、中間派...らが追求した社会主義変革や左・右合作路線を排斥し、「可能な地域でだけでも国連の監視下の自由選挙を通じ、自由民主体制の近代的国民国家を建てることにした建国の先輩たちの選択がどれほど正しかったのかを客観的かつ学問的な形式で見せている。
 
その時そうしなかったら? 例えば、総てのことが南労党の戦略戦術の通りになったか金日成との左・右合作をした場合、今日の韓半島は果たしてどうなっただろうか? 今日の大韓民国は無かったと見るのがほとんど確実な推定だろう。
 
一部勢力は左・右合作を拒否した李承晩の建国路線を反統一的な分断の「元凶」だと罵倒する。しかし、そういう人々は南側のそのような自救策の遥か以前からソ連の指示で金日成が「人民委員会」という「政権」を作って、「民主基地」、即ち、北韓だけでもまず共産党1党独裁の牙城にするという「分断」方針を着々と推進したことに対してはなぜ何も言わないのか? 金日成がやったことは分断行為でなく、それに対して自由陣営が防御的に対処したことだけが分断だというと、世の中にそんな不公正な判定があり得るのか?
 
38度線の北側に、排他的な革命独裁を推進したことそのものが反対派を容認しない原初的、総体的分断行為だ。共産党の1党独裁、金日成1人独裁が確立されるのに、自由民主体制を好む人々はただ黙って死ねという話なのか?
 
中間派同士の左・右合作、南北協商の時の金九など一部の人々の北行は無為に終わった。こういう類派の悲壮な衷情はもちろん十分に理解することもできる。しかし、彼らの「合作政権」の時代は、早晩、統一戦線の最後の効用性が無くなった時、東ヨーロッパの場合のように、右派と中間派は家で子守の程度でない、咸鏡道の奥地で痕跡も残さず消えたはずだ。
 
このように見る時、李承晩の大韓民国建国路線は、非左派には最善の、あるいは次善の選択だったし、その選択によって、われわれが自由も、人権も、法治も、地球的な近・現代文明も、市場経済も、保守民主主義も、進歩民主主義も追求することができるようになった。
 
保守? それは大韓民国でだけ可能なことだ。進歩? それも大韓民国の憲政体制においてのみ可能なことだ。金正日の治下では進歩も不可能だ。そこではこちら側の物差しの「進歩」を表明したら、守旧反動である金正日首領独裁によって生き残れないはずだ。特に、マルクス・レーニン主義だの何だのと騒ぎ立てる人ほど、気を付けねばならない。そこではマルクス-レーニンが禁書であるからだ。議会主義的な社会民主主義者は頭から西ヨーロッパ修正主義反動集団のスパイとして追われるはずだ。
 
南韓で共産党活動をしてから北へ行った人々さえ容認できず抹殺した彼らが、共産党の近くにも行ったことのない金九や金奎植を一定の段階以後も優待し続けることは絶対にない。ただ、政治的植物人間にして、たまに対南宣伝用として利用しただろう。
 
韓半島で唯一成功した大韓民国の建国路線と大韓民国の自由民主体制は、それで今は金日成、金正日、金大中、盧武鉉、そして彼らの追従者らに向かって、勝者の万歳を叫ばなければならない。来た、見た、勝った!
 
「再認識」を作った執筆陣、編集者、発行人に敬意を表する。
 
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