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2009年05月01日 00:00
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権力不正の負の連鎖を断て

 盧武鉉前大統領の不正資金疑惑は先月30日、前大統領に包括的収賄罪を適用するとみられる検察の聴取で山場を迎えた。太陽政策を掲げた2代目親北政権中枢を新興企業が支援した贈収賄事件の広がりと真相が注目される。
 前大統領の不正疑惑は、親族型不正、新興企業型不正が権力の集中する青瓦台を舞台に融合したものといえる。新興企業の贈賄嫌疑は、現政権の実力者や大統領府要人、検事長、高裁判事、警察庁幹部にも広がるというから、青瓦台に及んだ不正の広がりは大きい。
 誰しも、権力不正という青瓦台のこのような負の決算を見たいという者はいない。腐敗から青瓦台は超然としていてほしいと願っているはずだ。大統領府に監察が可能かどうかは措くとしても、「監察の機能しない組織や社会は発展しない」と言われるのは真理だ。
親族型不正の風土
 最大の後援者であった泰光実業の朴淵次会長と昌信繊維の姜錦遠会長が不正ロビーの疑いで逮捕された。前大統領は朴会長から巨額の資金を受け取っていた疑いだ。第2次南北首脳会談前の07年6月に100万ドル、退任直前だった08年2月に姪婿を経由して投資会社を経営する息子の事業資金として500万ドル、夫人が受け取ったと明らかにした3億ウォンなどの疑いが明るみに出た。「朴淵次リスト」には前大統領の親族の名が連なっている。「姜錦遠リスト」からは政官界の人物の名が見つかった。
 親族が関係する収賄、不正蓄財は金泳三大統領、金大中大統領の下でも起きた。「1人が成功したら一族がぶら下がる」という慣行そのままだ。これは大家族で暮らした家父長制的家族の時代の行動であり、民主主義の風土でない。親族型不正を許してきた韓国の政治風土は、オバマ政権発足にあたって脱税や脱税まがいを許さなかった議会の厳しい追及がなされた米国の風土と対照的だ。
 先月19日、緊急逮捕された青瓦台の鄭相文元総務秘書官が複数の借名口座に10億ウォンに上る秘密資金を蓄えていたことが露見した。前大統領には果たして権力型不正はなかったのか。専門家らは現在明らかになっている金銭の授受だけでも包括的収賄罪に問われるのは避けられないとみているようだ。
反不正の政権は不可能か
 盧前大統領を送り出した世代は、1970―80年代に反軍部・反独裁・民主化運動に献身してきた人々だ。2002年12月、最後までデッドヒートを演じて50万票の僅差で大統領選を制した前大統領はそのような支持者を裏切ったことになる。民主化運動世代であった後援者の新興企業は共犯だ。権力が動かす「財」と「処分権」の誘惑の前に、政治家としての「個」と実業家としての「個」は腐敗の魔王に売り渡されてしまった。
 前大統領の政治姿勢には忘れられないもうひとつの懸念がある。退任直前に起きた青瓦台サーバ持ち去り事件だ。一私人に戻る人が、「施政中の事柄について記録を見る権利がある」という理由で国家管理の記録を丸ごと持ち出すのはどう考えても異常な行動だ。背景に何があったのか、親北政権最大の謎と言っていい。前大統領はその核心を明らかにする責任がある。
 「韓国人の最大の関心事はカネと男女関係だ」。「強力な力で一撃すればそのような社会は蜘蛛の子を散らすように人々はバラバラになってしまう」。勢い余る心情左派は北の体制を擁護しようとする。  
 クリーンな政治をすると言った盧前大統領の言行に多くの人が共鳴した。しかし信頼は裏切られた。大統領と親族、側近の不正は恒例行事になっている。では、反不正の政権は不可能であろうか。そんなことはないだろう。民主主義の原理で動く自由な価値創造活動の総体が韓国だ。それを可能とする「公的構造」と主権者の信認を不断に更新する手続きを持っている。連続して襲う政権腐敗の全貌を明らかにし、具体的な動機とその真相を知ることが、不正を正す不可欠の道だ。

2009-05-01 2面
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記事: 統一日報社 (web@onekoreanews.net)  
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