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2008年05月27日 09:05
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「CEO李明博」の限界
政治を浪費だと思う企業家。競争者とも手を握ることを知らない。原則を捨て便宜主義に陥る。国家と会社の経営の差が分からない。
柳根一コラム(朝鮮日報2008.05.27)
 
李明博大統領の「対国民談話」にもかかわらず、「ロウソク示威隊」がソウルの都心を占拠した。それほど権威というものは一度侮られると、再び容易に復元され難いとの意だ。問題は、李明博政府の権威の失墜は、単に李明博政府のみの危機として終わるのではないというところにある。彼らのふらつきは、「大韓民国陣営」全体の危機へと波及するというところに事態の深刻性がある。
 
この点で「失われた10年」を取り戻そうとした陣営は、たとえ李明博政府を好ましく思わない場合でも、彼らの困惑が「汎保守」陣営の危機にまで発展する可能性があることを心配せざるをえない。「李明博の挫折」は、まさに反大韓民国系列の再勢力拡大につながることもあり得るからだ。彼らは、すでに李明博政府の当惑を看破し、「ああ、お前らはせいぜいその程度だったのか?」と思い切り気勢が上がっている。10年ぶりの保守の勝利は、わずか100日で試験台に乗せられた。「6.15南北共同祝典」を控えた彼らの「狂牛病怪談」と反李明博・反保守・反米の総決起は、それで絶頂に向かって一層執拗に駆け上がるだろう。
このような状況であるのに、李明博政府は今が危機という事実をそう敏感に体感していないようだ。なぜか。一言で「CEO李明博」の特性のためであろう。財閥会社のCEOは、概して政治というものを「利潤の極大化」とは関係がない、むだな浪費として片付ける処世に慣れている。CEOの世界では、オーナー(owner)に抜擢され、超高速の昇進をするためには、隣の人も冷酷に踏んでしまうことが「必要悪」である。それで大同小異の競争者たちとは「仲が良くはないが、互いに肩を組む」ことができる資質が足りなくなるようになる。また、「譲れない」原則を定め、そのためにはすべてを賭ける戦士の資質も世渡りに得なることがない。「会長殿の人々」には、この二つはむしろ出世に支障を来たす無益(?)なものであるだけだ。
 
「CEOとしての李明博」も、永い歳月をそのような世界で生き、訓練された。彼が、朴槿恵氏など「李明博キャンプ」の外側の「汎保守系列」と「連立の政治」をしなかったこと、そして保守大連合の代わりに、保守分裂を招いた責任の大きな部分を負うようになったのは、そのような事情からであろう。そして、彼が整理された信念を持たないまま、ここでは「保守」、あそこでは「進歩」、また別の所では「中道」だと言い、実用主義というよりは、「取り止めもない便宜主義」のセールスをやったのも、「原則が飯を食わせてくれるのか」という彼の体験的利益観からであろう。
 
このようないくつかの形態によって、李明博政府はその間、左派からだけでなく、彼を支えてきた陣営の幻滅も買っていた。その一方で、「私は早朝から夜遅くまで仕事をしているのになぜ分かってくれないの?」と恨めしく思っているそうだ。だが、その点では会社の経営と統治の経綸の差を見落とした李明博政府自らの責任がより大きい。大統領は主敵を除いた多数を味方にする「同盟の戦略」にも長けなければならず、逆に、主敵が跋扈する時は、信念の名で刀を抜く「戦いの戦略」にも長けなければならない。ところが、「CEO李明博」の政府では、その二つとも見えない。
 
李明博政府のこのような問題点は、CEOのプラス効果よりは、マイナス効果をますます増幅させた。それで出たのが就任3ヶ月にしての「対国民謝罪」だった。しかし、それは「ロウソク」の群衆に頭を下げたことであって、その背後を憂慮していた国民に下げたことではない。それなら問題は尋常でない。李明博政府がこのように押されると、彼を選んだ陣営も一束として押されるからだ。大韓民国の陣営は、これでまた非常な覚悟をしなければならないかも知れない。「反保守左派のヘゲモニー」なのか、「非左派の保守大連合」なのか、の古ぼけたテーマがソウルの都心でまた噴出しているからだ。李明博政府の誕生は、どうせこの長い戦いの一つの停留所に過ぎなかったのか。だから、歴史の戦いは終っていない。
 
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