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2008年12月25日 05:16
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「対北風船ビラ」より怖い「開城工団」
北朝鮮当局者らが問題だと思うのは、ビラでなく、開城工団そのもの!
アンドレイ・ランコフ
 北朝鮮当局が開城工団の閉鎖までを言い出しました。韓国の民間団体が北へ飛ばすビラ撒きを中止しないと、開城工団を閉めるということです。しかし、このような北朝鮮の主張はつじつまの合わないいかにも強情な面があります。
 
 まず、ビラ散布は2007年から始まりました。最近まで北側は韓国民間団体らのビラ散布を深刻な問題に思いませんでした。またビラ(の内容)自体も北朝鮮政権を威嚇するものではないと判断されます。
北へ送られるビラの内容は全て事実ではあるが、孤立された社会で生きてきた北朝鮮住民はこの事実を簡単に信じることができないはずです。仮に、住民たちがビラの内容を信じるといっても、ビラのため北朝鮮の国内政治が揺らぐ程ではありません。
 
 経済的に見ると、北朝鮮側は開城工団を通じて少なくないお金を儲けています。北朝鮮当局者は開城を通じて毎年3千5百万ドルの外貨収入を得ます。(開城工団の閉鎖で)韓国側も損失が出るでしょうが、北朝鮮の経済規模の50倍もある南側の経済がこの程度の損失で揺らぎはしません。反対に北朝鮮の立場では開城工団は無視できない主要な外貨稼ぎ事業です。
 
 結局、開城工団の閉鎖を考慮している北朝鮮の内心は違う所にあるという話です。では北朝鮮当局者らの胸の内は何でしょう? 北朝鮮当局者が問題視するのはビラでなく、開城工団そのものだと思います。
 
 開城工団で働く北朝鮮労働者は3万3千人です。韓国側の技術者や経営者もほぼ2000人が働いています。韓半島が1945年分断された以来、このように多くの南北の人々が一緒に働いたことがありません。彼らは一緒に生産し、南と北の経済を成長させます。
 
 非常に理想的で、未来の統一のためにも望ましい形の作業場です。しかし、北朝鮮当局者たちの立場で見ると決して良いわけではありません。彼らにとって最も重要なことは、庶民の生活水準でも国の経済発展でもなく、彼らの特権の基盤である体制維持です。
 
 開城工団は金正日体制を脅かしています。開城工団で働く北朝鮮勤労者らは、一緒に仕事をする南の人々を見て彼らの話を聞きながら韓国社会の真実を知ってきます。
 
 北の労働者たちはここで韓国が北よりはるかに豊かな国であること、また、南では金正日に対いてあまり関心がないこと、北朝鮮体制が無視されているという事実も感じで分かってきます。だが、このような住民たちの悟りや自覚は、北朝鮮体制を脅かすのです。
 
 だから、北朝鮮当局者らは開城工団が問題だと考えざるを得ません。彼らは韓国政府がどうしようもない問題を持ち出して開城工団の閉鎖を云々しているのです。
 
 これからこの問題がどの方向で解決されるか見当が付きませんが、もし工団が閉鎖されると北朝鮮の経済は深刻な損失をこうむるでしょう。しかし、体制の維持を最高目標と思う北朝鮮の幹部らにはこのような損失は大したことではありません。
 
www.chogabje.com 2008-12-24 21:38
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