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2008年11月05日 00:00
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「北朝鮮特需」が韓国を救う!
不信される公職者のなるための競争率は162対1
金成昱
 
韓国社会の後進性を端的に見られる所が「公職社会」だ。最近論議になった「米直払金の不当受領」の問題も同じだ。農地を直営する農民が貰うべき補助金を、政治家や官僚らが受領し、国家機関はこれを傍観、ないし共謀した。
 
皮肉なことは、公職社会に進出しようとする数多くの青年たちの存在だ。李明博政権登場後、公務員の定員縮小で競争率が多少減ったが、「公務員」は相変らず青年たちの憧れだ。
 
今年の下半期のソウル市公務員試験の場合、932人募集に全国から15万1150人が集まった。競争率は162対1。選挙管理委員会の9級公務員試験は、全国平均673.7対1という競争率を見せた。
 
「不信される公職者、高い公職進出への競争率」という矛盾は、衰えた韓国社会の断面を表わす。「成長の動力」が消え、国家的ビジョン(vision)が薄くなると、青年たちは生きるための糊口之策として公職の門を叩くのだ。
 
実際、韓国の青年失業率は殺人的だ。20代の失業率は、全体失業率の二倍の6.0%。非経済活動人口が急速に増えていると点を考慮すれば、20代の実質失業率は二桁に達すると分析される。
公式的な青年失業者の数は34万人余りだ。だが、大学院への進学、留学準備、「高試」準備などあらゆる理由で求職を諦めた人々を合わせると、100万人に達するというのが定説だ。
 
「韓国経営者総協会」が9月7日発表した、「2008年の大卒新入社員採用動向と特徴調査」によれば、求職者100人の中、3.8人が最終合格したが、この中2.9人だけが実際に入社し、さらに入社1年後にはわずか2.1人だけが残るという。
 
就職した青年たちも、臨時職か日傭職に流れるケースが相当の数だ。臨時勤労者は、今年の7月現在516万3000人で、8月には減ったもののまだ497万人だ。日用勤労者は、8月現在202万7000万人で、臨時職と日雇いを合わせれば699万7000人だ。
 
働き口がないということは絶望を意味する。去年の自殺者数は1万2174人で一日に33.4人だ。自殺率は1997年に比べて90.8%が増えた。20代の自殺も1年間に50%近く増えた。驚くべきことに20~30代は死亡原因の1位が自殺だ!
 
李明博大統領は候補の時、「大統領になると300万個の働き口を創り出す」と豪語壮語したが、今年の3月、その数値を35万個に減らした。7月になってからはまた20万個に下方調整した。政府も青年失業を解決する明確な成長動力は見出せずにいるのだ。
 
大韓民国が後進国から中進国への入り口を越えるのには、「ベトナム特需」や「中東特需」のような、指導者の「現状打破策」が動員された。大韓民国が、青年たちに機会・希望・ビジョンと働き口を与えるためには、巨大な水路を拓かねばならない。
 
多くの専門家たちは、先進化のための新しい「特需」は、結局「自由統一」になるほかはないと話す。未開発状態の北朝鮮に、自由民主主義と資本主義という普遍的体制を導入し、これを国際社会と共同で開発しようという「北朝鮮特需」論だ。東北アジアを巨大な資本主義の市場(One Market)にして、人材と商品と原材資と資本が自由に行き来するようにすると、その便益は想像を超越するというビジョンだ。
 
「自由統一」を通じての「北朝鮮特需」の道を開くためには、韓半島の現状打破の意志と北朝鮮の共産独裁を終息させるという勇気を必要とする。大韓民国の大統領と指導層が、このような意志と勇気を発揮できないと、「不信される公職社会、高い競争率」という二律背反は続くしかない。
 
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