米・イスラエルによるイラン攻撃で中東情勢が緊迫化する中、韓国政府は自国民の安全確保のため、軍の空中給油・大型輸送機「シグナス(KC330)」をサウジアラビア・リヤドに派遣した▼15日、この機で韓国人204人を含む211人がソウルに帰国。搭乗者には日本人2人も含まれていた。韓国政府は作戦を「砂漠の光」と命名し、現地大使館がバス移動を引率。約10カ国に領空通過を要請し、”迅速対応チーム”を派遣。UAEやカタールからは民間機で帰国を支援したが、他の国では安全面から軍用機を投入した▼一方、日本政府は2024年に韓国と締結した「第三国での在外国民保護協力に関する覚書」に基づき、相互支援を実施。11日と13日のチャーター機に韓国人計16人が搭乗し、韓国側も日本人2人を軍輸送機で受け入れた。在サウジの韓日大使館が協議して実現した。高市早苗首相は15日、Xで「韓国政府と韓国軍の皆さまに感謝申し上げる」と投稿。在サウジ関係者にも重ねて謝意を表明した▼過去にも類似事例がある。23年のイスラエル・ハマス衝突時、韓国軍輸送機に日本人51人が同乗して退避。韓日はこうした人道支援で協力してきた。この相互退避は、両国が地理的近接性と戦略的環境を踏まえ、信頼に基づく連携を強化している証左といえるだろう▼国際社会の不安定化が進む中、こうした協力は、経済・文化交流を超え、安全保障面でのパートナーシップを象徴する事例だ。韓日両国の結びつきは今後、さらに重要となるだろう。 |