韓国総合株価指数(KOSPI)が史上初の4000時代を切り開いた。年初に2700だったKOSPIは、わずか10カ月で約70%上昇。世界の主な市場の中でも最高水準の上昇率だ。しかし、空前の活況を呈する市場の立役者は、意外にも20代から30代の男性ではなく、60代以上の女性、いわゆる「おばあちゃん投資家」だった。
NH投資証券が国内の株式取引口座224万件を分析した結果、今年9月までに国内株式へ投資した60代以上の女性の平均収益率は27%で、全世代・性別の中で最も高かった。次いで40代女性(26%)、50代女性(25・7%)と続き、20代~30代の女性も25%前後の収益率を記録した。一方、男性投資家の全世代は女性より低い収益率にとどまった。男性では60代以上が23%で最も高く、20代男性は19%と全体の最下位だった。
こうした現象の原因について、専門家は「投資スタイルの違い」を指摘する。男性の回転率(取引頻度)は平均181%で、女性(86%)の2倍以上。つまり、頻繁に売買する男性よりも、長期保有する女性が勝った形だ。特に高齢女性層は優良株を中心とした中長期投資戦略を取る傾向が強かった。
一方、政府は「まだ上昇の余地は十分ある」とし、不動産に偏っていた資金を株式市場に誘導するための世論形成に乗り出した。企画財政部のキム・ジェフン経済政策局長は「外国人投資資金の流入余地は依然として大きく、半導体の業績も好調を維持するだろう。KOSPI4000を超え、さらなる上昇の余地も十分にある」と強調した。政府は市中資金を不動産市場から資本市場などの生産部門に転換させる方針で、事実上、株式投資を奨励する構えだ。
しかし、専門家の間では、米国の金利や地政学的リスクによっては急落の危険も否定できないとする慎重論も依然として根強い。
(ソウル=李民晧)
5日午前、前日終値から4%以上急落し4000を割ったKOSPI指数 |