企業法務向けに普及が進むリー
ガルテック
法務DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展に伴い、人工知能(AI)をはじめとするIT(情報技術)を活用して法務業務を効率化するリーガルテック分野での韓日スタートアップの連携、協業が進んでいる。
法律(リーガル)と技術(テクノロジー)を組み合わせた呼称のリーガルテックは、紙の契約書を電子化し、オンラインでの契約書締結を可能にする電子契約サービスやAIが契約書の内容を分析、点検するAI契約書審査(レビュー)など、法律に関連する様々な業務を効率化するITサービスやDXツールである。DX先進国の韓国では弁護士事務所や企業法務部門での導入、実用化が進み、法曹界では電子訴訟システムによるオンライン裁判も普及しているほどだ。
Kリーガルテックのスター
トアップが日本進出
こうした中で、AIを活用した契約管理ソリューション「allibee(アリビー)」を提供、運営する韓国リーガルテックのスタートアップBHSN社が、日本のリーガルテック企業BoostDraft(ブーストドラフト)社と業務提携し、日本市場開拓に乗り出し、注目を集めている。
ブーストドラフト社(東京都千代田区)は日本の弁護士が開発した法務向け総合文書編集システムにより、契約書などの法務文書の作成を自動化するサービスなどを提供している。現在、海外は米国・サンフランシスコと韓国・ソウルに現地法人があり、世界600社以上の法律事務所や企業の法務部門でリーガルテック・サービスを行っている。
アジアのリーガル
テック・エコシス
テム共創に挑む
BHSN社とブーストドラフト社は今回の提携により、AI契約書レビュー機能などのコアサービスの機能強化を中心に、韓国、日本双方のリーガルテック市場開拓と各国市場に適したローカライズ事業で連携していく。
これを受けて、BHSNでは年内に契約書レビューを軸にリーガルテック・サービスを日本市場に投入する計画だが、BHSN、ブーストドラフト両社の目論見は、韓日両国のリーガルテック市場開拓にとどまらない。「互いの強み、持ち味を活かしてアジアのリーガルテックのエコシステムづくりを共にリードしていきたい」(BHSNイム社長)としている。
法務DX時代の韓日協業、共創の取り組みとして、その行方に注目が集まる。
韓国BHSNと日本BoostDraftがリーガルテックで業務提携 |