イスラエルによるイランへの先制攻撃(今月13日未明)を契機に、両国間の緊張が戦争へと発展した。この紛争が世界大戦に拡大する懸念が高まる中、韓国と日本への影響は深刻である。韓国は既に両国に自制を呼び掛け、中立姿勢を強調している。だが韓日両国が中立を維持しつつ対応することは容易ではない▼まず、エネルギー安全保障への影響が大きい。日本は原油輸入の9割、韓国も7割以上を中東に依存しており、イランが関わるホルムズ海峡の封鎖や石油施設への攻撃はオイル危機を引き起こす可能性がある。2024年10月のイランによるミサイル攻撃後、イスラエルがイランの石油施設を標的にする可能性が報じられ、原油価格は既に上昇傾向にある。価格高騰は両国のエネルギーコストを押し上げ、製造業や家計に打撃を与える▼経済面では、韓日ともグローバルサプライチェーンに依存しており、中東情勢の緊迫化は物流コストの上昇や部品供給の遅延を招く。韓国の半導体や自動車、日本の精密機器輸出は市場の不安定化で需要が減退する恐れがある▼安全保障面では、韓国は北韓の動向を注視しつつ、中立を保つ必要があるが、米国の同盟国としてイスラエル支持を求められる可能性がある。日本も同様に、米国との関係と中立性の間で難しい立場に立たされる▼今後、さらに厳しい局面が展開されると予想されるが、韓日両国は協調し、紛争拡大阻止とエネルギー市場の安定化に努めるべきだ。冷静で慎重な対応が関係国に求められる。 |