韓国で26万人が涙した大ヒット作。韓国で生まれたパンダのフーバオと飼育員たちの1354日間にわたる記録『私の親愛なるフーバオ』が、今月18日から東京・新宿武蔵野館ほかで全国公開されている。
2016年に韓国にやって来たアイバオとローバオの自然繁殖により20年7月20日、コロナ禍のなか韓国で生まれた最初のジャイアントパンダ、フーバオ。「幸せを与える宝物(福宝)」という名前の通り、パンデミックに苦しむ多くの人々に慰めと癒しを与えたフーバオは、シム・ヒョンジュン監督が「アイドルよりもアイドル、芸能人よりも芸能人だったかもしれない」と語っているとおり、韓国中が愛情と関心を寄せたスターパンダだ。「プリンセス」「プー姫」の愛称で呼ばれるなど、韓国のパンダブームの火付け役として国内外で熱い視線を集めた。
4歳になる24年、中国への返還を間近に控えファンが悲しみに暮れる中、飼育員たちはフーバオの幸せを願い、帰郷の準備を黙々と続けていた。小さい頃に遊んだハンモックを設置したり、大好きな菜の花畑を手入れしたり…。出発に向けた準備を整えながらも、次第に近づく別れを前に、飼育員たちの心も揺れ始める。
映画は、韓国のアミューズメントパーク「エバーランド」で飼育されるフーバオ、妹のルイバオとフイバオの日々成長する姿や、木登りなどをして遊ぶ姿、「フーバオのおじいちゃん」として韓国では有名なカン・チョルウォン飼育員ら、周囲の人々のパンダに寄せる愛情や、育てる苦労にも焦点を当てている。
シム・ヒョンジュン監督は、「昨年9月に(韓国で)公開された映画が、日本でも公開となった。ファンの皆さんに劇場に足を運んでもらい、心温まる物語を観ていただきたい。この映画が大切なものに気付くきっかけになれば嬉しい」と日本公開へのメッセージを寄せた。フーバオの愛らしい姿、別れが近づいた飼育員たちの切ない表情など、まさに全編「パンダ愛」に満ちた映画だ。これまでパンダに関心がなかった人でも、楽しめること間違いなし。
公開=4月18日(金)、新宿武蔵野館ほか全国公開中。
HP=fubao-movie.com
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