原宿、表参道に旗艦店オープン
韓国の外食産業(Kフーズ)の日本進出に拍車が掛かっている。チキンバーガーや照り焼きピザを提供するMOM,S TOUCH(マムズタッチ)は、東京・渋谷店に続き、今年3月に東京・原宿に直営2号店をオープンし、日本のZ世代や訪日外国人観光客を主なターゲットに営業を開始した。
昨年9月にはSWEETBIO(スウィートバイオ)社が韓国で人気のグリークヨーグルト専門店「Greek day(グリークデイ)」を東京・表参道にオープンし、若者文化の発信地から新業態のKフーズの日本市場開拓に乗り出している。
ソウル発のカジュアルフードを 日本展開
韓食(韓国の食べ物)と言えば、これまでは焼肉中心の韓国料理が定番だったが、マムズタッチやスウィートバイオなどのスタートアップは、従来の韓国レストランとは一線を画した新業態で、カジュアルな商品メニューと店舗運営で日本の若者たちにソウル発のKフーズを訴求、提供している。
こうした新業態のKフーズ店舗展開の先駆けとなったのが、居酒屋チェーンのワタミ(東京都大田区)が運営する韓国フライドチキン店「bb〓qオリーブチキンカフェ」である。bb〓qオリーブチキンカフェは、韓国ジェネシス社が1995年に漣川郡に1号店を設立して以来、人気を博し、韓国、中国、ベトナム、台湾などで直営店及びフランチャイズ店を展開し急成長。
韓国・アジアではKFC(ケンタッキー・フライド・チキン)と並ぶフライドチキンの巨大な店舗網を築き上げた。
Kフーズ対Jフーズ
・食の競演
Kフーズの韓国スタートアップは、bb〓qオリーブチキンカフェの成功モデルを踏まえ、日本企業とフランチャイズ法人契約を結び、FC展開する取り組みを進めている。
Kフーズの日本進出が加速する一方で、日本の外食産業(Jフーズ)の韓国進出にも弾みがついている。
焼き鳥店チェーン「鳥貴族」を運営するエターナルホスピタリティグループ(旧鳥貴族ホールディングス)は昨年9月にソウル市弘大(ホンデ)地区に鳥貴族1号店をオープン、韓国での事業に乗り出した。また、丸亀製麺を運営するトリドールホールディングスが韓国に再進出するなど、本物の日本食を求める消費者のニーズに呼応する形で、Jフーズの韓国進出の動きも活発になっている。
KフーズとJフーズの国境を越えた食の韓日競演にも注目が集まっている。
グリークヨーグルト専門店の「Greek day(グリークデイ)」東京・表参道店 |