4日、韓国憲法裁判所から罷免宣告を受けた尹錫悦大統領は6日、「国の厳重な危機状況を悟って自由と主権の守護のために戦ってきた皆さんの旅程は、大韓民国の偉大な歴史として記録されるだろう」とし「私は大統領職から降りたが、常に皆さんのそばで守る」と自身の支持団体「国民弁護団」に向けメッセージを発した▼昨年12月の「非常戒厳」宣布が「憲法秩序を侵害した」とされ、大統領罷免が現実となったが、韓国国民の多くはこの判決を革新系勢力による「政治的報復」と捉え、司法の公平性に疑問を投げかけている。法からはずれた手続きのなか拘束、起訴が行われたことは紛れもない事実。尹大統領の拘束とその後の司法プロセスを巡る一連の出来事は、韓国の法秩序が深刻な危機に瀕していることを浮き彫りにした▼憲法裁の決定を「受け入れがたい」という国民は4割を超えている。一方、次期大統領選挙は60日以内に行われる。与党「国民の力」をはじめとする保守陣営は逆風にさらされているが団結は不可欠だ。保守理念を継承する候補を早期に擁立し、選挙戦を戦い抜く戦略が急務だ。李在明を阻止することは、韓国の自由民主主義と国益を守る戦いでもある。保守派は団結し、国民の支持を結集させねばならない。これからが本当の勝負と言えるだろう▼尹大統領の罷免は韓日関係の未来にも暗い影を落とす。隣国というだけでなく、自由民主主義という共通の価値観をもつ仲間として、日本もこの問題に対して声をあげるべきだ。 |