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最終更新日: 2025-04-01 11:59:48
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2025年04月01日 11:59
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デイリーNK髙英起の「髙談闊歩」第77回
北韓独裁体制の要「国家保衛相」

 北韓が、世界的に見ても最悪レベルの独裁体制であることに異論はないだろう。金正恩独裁体制を維持する上において、要となる機関の一つが「国家保衛相」である。国家安全保衛部、国家安全保衛省など名称に変更はあったものの、最重要の役割は秘密警察として国民の思想信条や行動を監視し、問題があれば摘発する。その絶大な権限を振りかざし、容疑者に拷問を加えた上で、いっさいがっさいをむしり取る。
そのため、保衛員(秘密警察)は蛇蝎のごとく嫌われており、時には恨みを買って報復殺人の犠牲になることもあるが、国民から「スッキリした」と拍手喝采が飛び出す。どれほど憎まれているかよくわかる。
中国やロシアには北韓労働者が派遣されているが、保衛員も監視役として派遣されている。ただし監視だけでなく、不正行為によって利権を得たりすることから、平壌に呼び戻されて、国家保衛省の総和(総括、人事評価)を受けることもある。
つい最近では、労働者に対して露骨な上納金の要求を突きつけるなどの行為を繰り返していた保衛員のチェ・ソンチョルが召喚された。
実はチェの不正は労働者の情報提供をもとに、韓国デイリーNKが2024年2月に報じていた。それから実に1年以上経ってから召喚されたわけだが、その理由は、「すぐに連行すれば『敵の謀略宣伝に同調することになる』との判断があった」「それから少し経ったので、外からは人事異動を見えるだろうとの考えが影響を及ぼした」というのが、情報提供者の見立てだ。プライドの高い国家保衛省が、敵であるデイリーNKの報道に触発されて動いたとなれば、面子が丸つぶれというわけだ。
チェ本人は、「敵の陰謀だ」「内部のスパイによる作奸(悪意のある企て)だ」「ロシアに派遣された関係者から『忠実な保衛戦士』との評価を受けた」などと弁明しているようだが、総和の過程で悪事が次々に明らかになった。作業所長の立場を悪用して、外部に働きに行く労働者にあれこれ言いがかりをつけ、定期的に上納金を納めさせていた。また労働者の月給を着服し、ロシア人と結託して現地の銀行口座に蓄財していた。さらに、ロシアに派遣された労働者に課される「国家計画分資金」(国への上納金)を流用し、国家に上納するとして労働者から集めたカネを着服していた、といった疑惑も浮上している。
チェに対しては重罰が下されるとの見方がある一方で、降格や配置待機(待命処分、役職を解かれ処分を待つ状態)など、内部での軽い処分で済まされるとの見方もある。
北韓で腐敗などの不正が生じたとしても、下手に事を大きくすると、幹部自身が監督不行き届きで処罰されかねないことから、隠蔽したり穏便に済まそうとすることは多々ある。さらに、処分しないことで、現場の労働者たちに「告発したり、情報提供しても無駄だ」と知らしめるためにも好都合だ。
北韓はこのように、不正に不正を重ねて独裁国家を維持してきた。「朝鮮民主主義人民共和国は、20世紀から21世紀にかけて秘密警察による人権弾圧によって独裁体制を維持した」と後世の歴史に深く深く刻み込まれるべきだ。

 高英起(コ・ヨンギ)
在日2世で、北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長。著書に『コチェビよ、脱北の河を渡れ―中朝国境滞在記―』など。

 

2504-02-04 4面
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