民団の傘下団体でも定期中央委員会・大会が開かれている。18日、婦人会中央本部(劉代永会長)は「第39回定期中央委員会」を開催し、会員数減少などの課題を協議した。また先月23日、青年会中央本部の「第47回定期中央大会」で改選があり、新たに就任した李将浩会長が所信表明などを行った。
規約改正案を審議
■婦人会が定期中央委員会
在日本大韓民国婦人会中央本部は都内の韓国中央会館で18日、「第39回定期中央委員会」を開催、代議員54人(定数75人)が出席した。
各部署別の活動報告が組織部・文化部・広報部・国際部・厚生部・青年部・結婚相談部の順に上げられた。
はじめに、総括報告として2024年度を振り返り、6~7月にかけて開催した「全国大研修会」と、10月15日に都内のホテルで開催した「創立75周年記念式典」を活動の大きな柱とし、地域ごとのさまざまな活動も行ったことが伝えられた。
その後、各部から詳細な報告がなされた。財政報告・監査報告が行われ、質疑応答はなかった。
次に、次年度の活動方針案と収支予算案が審議された。
兵庫県地方本部の金貞守副会長や、三重県地方本部の尹栄子会長から、今年度と次年度で数字が異なる収支予算案に対しての質問が上がった。朴英姫・中央本部総務部長から「今年度は75周年事業があったため多く計上されていたものが、次年度の予算案では通年に近いかたちになっている」と説明があった。
■三選禁止を条件つき緩和
続いて、民団中央本部が先月20日に開催した「第79回定期中央委員会」の場で上程されていた規約改正案が審議された。具体的には、地方本部などで会員数が減少しており、条件を満たせば会長の「三選を禁じない」という案であったが、代議員からの承認を得た。
その他の議案の審議でも、減少傾向にある会員数を巡って議論がなされた。
金定子・中央本部顧問から「婦人会を存続させていくためにも、顧問になった人に発言の場を提供して欲しい」と言及があった。劉会長は賛同を示しつつ、「各地方本部で難題に当たったときは、もっとも新しい経験をしている前任の会長にまず意見をきくところから始めてもらいたい」と呼びかけた。
次年度の全国大研修会は6月2~4日の近畿A地協から始まり、7月2~4日の関東地協まで6地域ごとに開催する予定。
■青年会が定期中央大会
在日本大韓民国青年会中央本部は韓国中央会館で先月23日、「第47回定期中央大会」を開催、在籍者82人中57人が出席した。
今年度の活動報告の場では、昨年11月2~4日にかけて開催された「母国訪問~DIVE DEEP IN KOREA」を巡り活発な議論が行われた。
162人が九つのコースに分かれて参加した2日目の取り組みがメイン企画であったが、各コースの代表が昼食の算段などをしなければならなかったことに対し、質問が上がった。
■中央会長の国籍条項撤廃
続いて、婦人会と同様に先日の「第79回定期中央委員会」の場で上程されていた規約改正案が青年会でも審議された。青年会の案では、中央本部会長の国籍条項撤廃が争点となっていた。最終的には承認される運びとなったが、田和輝・青年会大阪府本部会長は「慎重に議論を行い、承認を検討すべき案件ではないか」と注意喚起した。
次年度の活動方針案を巡る審議の中では「在日同胞青年意識調査」に会員の関心が集まり、積極的な議論を巻き起こした。
大会の後半では、青年会中央本部の權亮洛会長が任期を終えるに当たり改選が行われた。李将浩前副会長が立候補し、新会長に就任した。
李会長は本紙の取材に対し、「定期中央大会で採択された『在日同胞青年の自己実現と多文化共生社会の実現に貢献する』という理念に注目して、これからの活動に期待して欲しい」と述べた。
婦人会も青年会も、定期中央委や大会を通じて、在日同胞団体としての組織的な強みを強調していた。韓日国交正常化60周年を祝う各種のイベントを両団体が積極的に舵取りし、企画を進めていく新たな活躍に期待を寄せたい。
 | | 金定子・婦人会中央本部顧問の先導に従って万歳三唱する全国の代議員たち
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