14日、日本の大学入学共通テストにあたる大学修学能力試験が韓国で行われた。遅刻しそうな受験生を、警官がパトカーで送り届け、「頑張って」と声をかけるなど、この試験の社会的影響は今年も変わらない。「超学歴社会」の韓国では、大学入試が人生を左右するといっても過言ではない▼そんななか、英国の大学評価機関クアクアレリ・シモンズの「QSアジア大学評価2024」が発表された。今年の評価は、25カ国の大学984校を対象に行われたが、韓国の大学101校のうち47校が順位を下げた。25校は例年と同水準で、順位を上げたのは14校だけだった▼ソウル大学、高麗大学、延世大学の頭文字をとってSKYと称されるトップ3大学の評価にも変化が見られた。トップは延世大学の9位。次いで高麗(13位)、KAIST(15位)、成均館(16位)で、ソウル大学は18位まで後退。19位の漢陽大学はすぐ背後に迫っている▼韓国国内の大学の順位が下がった最大の要因は、研究の量と質の双方が後れを取っているためと分析される。なお、日本の大学も軒並み順位を下げており、初めて「トップ20」に1校も入らず、最高位は東大の21位だった▼近年のランキングで際立っているのが中華圏の大学に対する評価の高さだ。3年連続で1位に北京大学、2位に香港大学、3位はシンガポール国立大学、4位にはシンガポール南洋理工大学が入った。国の未来を担うのは若者だ。大学の弱体化は遠くない将来、社会に大きな影響を与えるのは確実だ。 |