日本生産性本部のまとめた「レジャー白書2023」によると、2022年のパチンコの市場規模(貸玉・貸メダル料金の累計額)は前年、前々年とまったく同じ14兆6000億円だった。長引く市場規模の下落に歯止めがかかったものの、05年のピーク時の34兆9000億円と比べると半分以下という低水準で推移している。
日本遊技関連事業協会(日遊協)の「パチスロプレイヤー調査2023」によると、年代別で40代のパチスロ参加人口は増加しているが、30代以下の若年層については4年連続で減少している。
理由としては43・6%が「自由に使えるお金が減った」ことを挙げている。ほかに「以前より遊ぶのにお金がかかるようになった」という回答の割合が増え、日遊協では「以前よりも金銭的な負担感が増している現状が浮き彫りになった」と分析している。
大手企業信用調査会社の帝国データバンクの「2023年パチンコホール経営法人の実態調査」によると、23年の法人数は1336社だった。
これは22年より11・4%減の172社少なく、18年の2192社から5年間で約40%減となる856社を減らしている。
法人数は大幅に減少しているが、総売上高はほぼ横ばいで推移していることについては、「M&A(企業の合併・買収)が活発で、淘汰が進んでいることと、コロナ禍終息やスマスロのヒットにより売り上げを回復させている業者が一定数あることが考えられる」としている。
24年の見通しについて帝国データバンクは「廃業が増加、淘汰が進む可能性がある。また新紙幣発行による貸出機などの交換により、設備投資が不可欠になるため、資金力による二極化が鮮明となる1年になるだろう」と予測している。 |