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最終更新日: 2024-11-19 12:39:03
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2024年06月18日 12:19
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大韓民国の建国史354
重化学工業による中産層形成と資本財の対外依存軽減化

 20世紀の前半まで植民地を経験した国々の中で韓国だけが重工業化に成功した背景と要因について国内外に数多くの研究がある。まず、天然資源のない国家として成功した国民教育や人材開発をあげねばならない。しかし、建国過程での混乱と戦争の廃墟から国民国家を建設する土台を作るのに決定的だったのは、国家指導者のビジョンとリーダーシップだった。
大韓民国の文明史的発展と変貌は、国家を最も望ましい方向へ一貫して導いた指導者、真の革命家だった李承晩大統領と朴正煕大統領の執念とリーダーシップなしには想像できない。これは韓国の生存を拒否する地国的共産全体主義勢力の攻撃を受ける最悪の生存環境と条件の下で行われた。
長期独裁をするという国内外の非難と抵抗にもかかわらず、徹底した自主主義者、民族主義者、開放主義者、革命家だった李承晩大統領と朴正煕大統領が、新生独立諸国が陥りがちの混乱と試行錯誤から韓国を救った。李承晩・朴正煕大統領も国家を守る過程で時に暴力的強権措置を取った。反社会的・反文明的勢力を抑制、除去するためには非情な革命的措置も辞さなかった。
韓半島の南北韓の運命を分けたのはリーダーシップ、つまり優れた洞察力、ビジョンと原則、緻密な戦略であり、南と北では比較にならなかった。李承晩と朴正熙の高潔さと卓越さは、韓国抹殺を追求してきた朝鮮労働党がこれを証する。スターリン体制から作られた金日成王朝は、大韓民国の絶滅を目指して「3大革命力量」だの、「4大軍事路線」だのと言いながら、主体思想や唯一思想、唯一指導体制確立、つまり、住民の奴隷化にすべての資源と労力を注いだのだ。
朴正煕政府の経済開発計画は共産国家の経済戦争(5カ年計画)と同様に見えたが、根本的に違った。韓国の第1次経済開発5カ年計画(1962~66年)は、次の原則と方針の下樹立された。
(1)民間の自由と創意を尊重する自由企業の原則に基づき、基幹産業は政府が関与する「指導される資本主義体制」とする(2)計画の重点は、政府が政策手段を保有する公的部門におく(3)韓国経済の窮極的進路は工業化。その準備段階で電力・石炭などエネルギー供給源の確保、農業生産力増大、基幹産業と社会間接資本の拡充、雇用増大と国土開発、輸出増大、技術振興などに注力する(4)国内資源と労働力を最大限活用、外資導入に重点を置く(5)国防費は最小限の自然増額のみを認めるその後の5カ年計画もこの大原則が堅持された。
韓国が誇る治安は、5・16後、革命政府が全国の反社会的組織などを一掃して遂げられた。朴大統領死後の過渡期を管理した全斗煥政権も、反社会的暴力組織などを掃討する際、朴正熙政府の前例に従った。
しばしば長期政権は独裁と罵倒されるが、新生国の頻繁な政権交代こそ戦略的・長期的な政策の一貫性を致命的に害する。いずれにせよ、維新体制による重化学工業革命は、このための人材(技能工)養成を通じ、韓国社会に中産層の出現を可能にした。特殊工高入学が機会となった人も多かった。彼らは貧しい家系の出身で、家興しの機会であることを本能的に悟った。5年間の軍服務も甘受し、むしろ感謝した。後に韓国の工業地域での中小企業経営者の多くが技能工出身者で、国家と同じく発展できた保守的な人びとだった。
いずれにせよ、鉄鋼、輸送用機械、電子工業、造船工業など重化学工業化が進み、韓国は資本財の対外依存度が大幅に軽減し始めた。         (つづく)

2024-06-19 3面
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