2月24日で、ロシアによるウクライナ侵攻から1年が経った。まだ1年かと感じるほど、遠く離れた第三国にいながらも感じるのは小欄だけか。それほど戦地から伝わる情報は悲惨で、戦況もめまぐるしく変化した▼この戦争が韓半島に及ぼす影響は、決して小さくない。ロシアとNATOの対立が激しくなるなか、虎視眈々と覇権を狙う国々は、どこが「レッドライン」か、この戦争を一つのリトマス紙として注視している▼北韓は、各国の目が欧州に注がれる中、核開発を加速させている。これまでも紛争などの解決に有効な手立てを打てなかった国連だが、その限界はより明らかになった。当然、北韓の核開発に対しても無力である▼戦争の当事国であるロシア、隙をうかがう中国。両国は接近し、韓国だけでなく東アジア諸国にとっての脅威は増している▼そんな中、韓日米3カ国が22日、東海で北韓ミサイル防衛訓練を実施した。昨年10月に続いて2回目だ。それに対抗する形で、北韓は「戦略巡航ミサイル」発射実験を23日に行った▼住民が飢餓にあえぐ中、どこにそんな余力がと思わせるほど、北韓の挑発の頻度は増している。最も危険にさらされるのは韓日である。その両国は、文在寅政権下で事実上、破棄された韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の正常化を急がねばなるまい▼東アジアには台湾海峡の問題も存在する。韓日両国は、北韓の核・ミサイル問題と中国の台湾侵攻に備えるためにも、積極的な危機対応が求められている。 |