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2022年10月04日 12:32
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【社説】韓国はNATOの武器庫になってはならない

 ヨーロッパ戦争で国際秩序が混乱に陥っている。米・英はこの戦争を早期に終える考えがないとはっきりしている。NATOの攻勢で兵力不足を痛感したロシアが、予備役を部分動員しウクライナのルガンスク、ドネツク、ザポリージャ、ヘルソンの帰属問題に関する住民投票を強行するや、米・英も決定的対応に出た。
ロシアとドイツをつなげるノルドストリーム1・2がデンマーク沖で、サボタージュ攻撃で破壊された。未曾有の資源破壊で地球に対するテロ攻撃だ。文明に対する宣戦布告だ。湾岸戦争のとき、イラクがクウェートの油田地帯を破壊した以上の蛮行だ。この衝撃的な蛮行に対しわれわれはどう対処すべきか。
今回のNATOロシア戦争は、従来の紛争管理・戦争では理解し難いことが多い。ウクライナとNATO側は、戦闘地域で見つかった良民虐殺などを科学的に調査する努力を全くしなかった。ロシア軍の犯罪だと一方的なプロパガンダを展開してきているだけだ。
今回のノルドストリームへのサボタージュ攻撃に対しても科学的調査や緊急被害復旧の試みはない。一方的なプロパガンダだけだ。NATOの権力者たちはロシアの仕業と主張するが、説得力が全くない。ノルドストリーム破壊はヨーロッパ、特にドイツを狙った攻撃だ。
ノルドストリームを破壊した側は、このサボタージュ攻撃で利益を得る側、ノルドストリーム破壊を公言したことのある側と見るしかない。ロシアがデンマーク領海の近くまで行き、海底パイプラインを破壊する理由は全くない。ロシアはバルブを閉めるだけで十分だから。
バイデン大統領は2月7日、ノルドストリームの使用を止めると公言した。米国内では他にもドイツに供給されるロシア産ガスの物理的遮断を提言した主張が少なくない。
ブリンケン国務長官は、「ロシアの手段がなくなって良かった」かのように述べた。すべての情況は、アングロサクソンの国がヨーロッパ大陸の経済を破壊することにした、と疑われても仕方がない。海底パイプライン破壊作戦を遂行できるのは米・英海軍だ。彼らは6月、今回のサボタージュ攻撃が起きた海域で水中作業をしたと伝えられる。
西欧は、ロシアの生存権を否定し、彼らにあたかもロシアを支配する権利があるかのように行動してきた。そもそも非西欧社会を支配して当然というようにふるまってきた。ノルドストリーム破壊は、この戦争が引き返せない道に入ったことを意味する。西欧が掌握する金融が世界秩序を支配するのか、それとも食糧やエネルギーなどの資源や実物が支配する世界になるのかだ。
米国内では欧州経済の崩壊、とりわけドイツ産業の崩壊が米国の利益になるという希望や主張があるという。しかし、他国を破壊して利益を得るのは文明国の姿勢とは言えない。
米国は今、弱い国々が恐れるべき貪欲で強暴な国家というイメージが形成されている。西欧は代理人(ウクライナ)を出してロシアを破壊できると期待するが、ロシアは生存のため必死に戦う。NATOロシア戦争に対して米国民がどう判断するかは、1カ月後の中間選挙で明らかになる。
資源が枯渇すれば、戦争は止まる。今、NATOの武器庫は底をついているといわれる。交戦双方が物理的に戦争を続けるのは難しい。ドイツ連邦議会はウクライナに対する武器追加支援を圧倒的に否決した。
韓国はこの戦争に直接巻き込まれてはならない。NATOが韓国に武器提供を要請しても、韓国は戦争が続くように紛争当事者や傭兵たちに武器を支援、販売してはならない。何より韓国は北側を抑えられるほど武器が十分でない。繰り返すが、韓国は今回の戦争でNATOの武器庫になってはならない。

2022-10-05 0面
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