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2014年07月16日 00:00
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大韓民国への反逆 その連鎖を絶て(22)
三千里鉄道および林東源とのつながり

 康宗憲の自叙伝の中での訪北記をもう少し見てみよう。康宗憲の妻の叔父は、「反革命分子」として粛清された後、電気もない僻地の農村に追放されている。その家族らと平壌のホテルで対面した所感を、康宗憲は記述している。
「日本にいる義父が、トラックなど少なからぬ財政支援を続けたおかげで、一家は少しましな地域に移住することができました。ところが、収容所に送られた人がどうなったのか、当局からは何の連絡もないのです。義母は死んだものとあきらめています。私があえて当人の面会を申請したのは、安否を確認する意味もありました。ホテルに訪ねてきたのは、ご夫人と、すっかり成人になったご子息たちでした。長男がいうには、私が面会を申請したことがきっかけで、初めて父の死亡を当局から通知されたそうです。初めての対面です。血のつながっていない親戚ですが、日本から来た私を心から歓迎してくれました。でも、私の心境は複雑でした。この国で、反革命罪の父親を持つことが何を意味するのか、察して余りあるところです。一家がなめた辛酸は、私の想像をはるかに超えるものでしょう。分断の過酷な痛みを、北の祖国でも目の当たりにしたわけです。(中略)こうした分断の悲劇をなくすためにも、統一運動に励もうと思いました。南であれ北であれ、民族が政策や体制を批判することが、反国家や反革命として断罪されない社会を築くためにも、統一を目指すのです。汎民族大会を認めない韓国政府ですが、南北の民間交流を全面的に遮断することはできません。(中略)その後も汎民族大会の開催に合わせ、何度か訪朝する機会がありました。しかし、南北の民間交流が本格化するのは、『統一のために準備した大統領』が登場してからのことです」(自叙伝145‐146ページ)
北送者の運命に関していえば、康宗憲の妻の叔父のようなケースは、彼らが特別に運が悪かったということではない。むしろ普通の話なのだ。
そもそも北送者は、金氏王朝にとっては当初から「敵対階層」や「動揺階層」に分類されていた。電気もない僻地に追放された身内などを救うために在日の親族などが一生懸命に仕送りをしていたことは、もはや秘密の話ではない。その結果、在日の親族までが財政的に、また精神的に疲弊したという話は、ありふれた悲劇だ。
金日成・金正日・金正恩は、在日から搾取するために、北送者を文字どおり人質として徹底して利用した。特に金正日は、朝銀の預金にまで目をつけて、送金を迫った。その結果、朝銀は相次いで破たんし、その不良債権回収の過程で、朝総連中央本部までが競売にかけられたのは周知のことだ。
しかし康宗憲は、裁判なしの粛清も、連座制も、階級的差別も、人質を利用した在日親族までを疲弊させている悪行のすべてを、当然のこととして受け止めているようだ。それどころか、自分がその悪の体制のため服務していることを堂々と明かしている。そして、その体制をなくすどころか、その体制下への統一を主張する。
康宗憲はさりげなく、その後も何度か訪朝する機会があったとだけ述べている。反国家団体の幹部としての活動を濁しているのだ。
しかし、康宗憲は汎民連海外本部の共同事務局次長を辞めた後も、もっと巧みに、積極的に対南工作を続けている。その活動の隠れ蓑の一つになっているのが、名古屋に拠点を置く特定非営利活動法人「三千里鉄道」だ。
康宗憲は三千里鉄道の顧問の肩書きを持っている。三千里鉄道の都相太理事長は、韓統連出身だ。この都相太が康宗憲を統進党に比例代表国会議員として推薦したといわれる。
都相太は金大中政権が登場してから韓国との接触を活発化した。都相太は特に、金大中政権時代に韓国国家情報院院長だった林東源と親しいようだ。林東源は、南北首脳会談時に国情院院長を務め、その前後に統一部長官を2度務めている。
しかし林東源は、大韓民国の国家情報院長ではなく、敵である金正日の忠僕のような印象を国内外に与えたことで有名な従北派の人物だ。
都相太はつい先週も名古屋で開催された6・15記念行事に林東源を招待したが、二人の関係はそれほど深い。都相太は2010年5月、林東源が理事長を務めているハンギョレ統一文化財団から「第12回ハンギョレ統一文化賞」を受賞している。
(続く)

2014-07-16 1面
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