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2011年10月05日 08:36
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ソウルのシリコン・バレー=編集余話 瞻星台

 ソウルで市内バスに乗ると、整形外科の多い路線がある。「次の停留所は〇〇です。美容整形手術で有名な××形成外科へお越しの方は、こちらでお降りください」「次は△△です。顎の整形手術で有名な◇◇クリニックへお越しの方は、こちらでお降りください」と、車内アナウンスで10カ所以上も整形外科の案内が流れる路線もある。ソウル南部の江南エリアには「整形ロード」、「シリコンバレー」(シリコンが豊胸手術に用いられるため)などと呼ばれる通りが何カ所かある▼昨年末、与党ハンナラ党の党首だった安商守氏が整形手術をしていない女性を「自然産」と比喩し物議を醸した。そして最近、現党首の洪準杓氏が眉にアートメークを施し「真っ黒」な眉で国会に現れた。いくらイメージが重要な政治家だからといっても「?」である▼韓国の政治家にはいつの間にか「自然産」がいなくなり、整形が当たり前のこととなった。盧武鉉前大統領は05年、二重のまぶた手術を行った。側近たちも、相次いで二重まぶたにした。李明博大統領もソウル市長時代に毛髪移植手術を受けた。その病院は患者に大統領の手術前後の写真を見せ、手術を勧めているという▼外貌に関心を持つ男性の増加で、韓国の男性スキンケアー市場は、人口的には少ないにもかかわらずいつの間にか世界一の規模になった。「40歳すぎたら自分の顔に責任を持て」とリンカーン米元大統領は顔相を見て閣僚を選んだという。いくら外形が重要であっても、少なくとも政治家は美容に注ぐ熱意と時間を本来の政治に向けてもらいたいものだ。

2011-10-05 1面
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