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2011年01月13日 00:00
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辛卯年の出発に寄せて=編集余話 瞻星台

 2011年辛卯しんぼう年は厳しい寒さで始まった。辛卯は日本流の干支呼称では「かのと・う」と読む。「辛」は「新」で、草木が枯れて新たな世代が生まれようとする状態を表し、「卯」は「茂る」の意味で、草木が地面をおおう状態を表しているそうだ
▼科学万能の時代に何を前時代的なことを言っているのかとお叱りを受けるかも知れないが、陰陽五行思想が登場して以来、時代を遡れば、当時は最先端の価値判断として、祭政を左右したことは歴史が教えるところである。辛卯年の史実を拾ってみよう
▼檀君朝鮮の始祖王倹の父檀雄が辛卯年に生まれたと桓檀古記要義は記す。391年の辛卯年に倭が韓半島を攻めたと高句麗広開土王碑に記されているというが、日本軍部が関与した改ざん説もあるので、参考程度にしておく。その年に広開土王が即位したという説もある。駕洛国吹希王が451年の辛卯年に崩じたと三国遺事は伝える。54年の治世の新羅真平王が631年の辛卯年に薨じた。697年の辛卯年に新羅使金弼徳らが来日した。751年の辛卯年に仏国寺の創建がはじまった
▼長くなったが、391年の辛卯年に倭が韓半島を攻めたという件に関しては、日本側研究者は攻めたことを論証しようとし、韓国側はそれに反論する傾向にある。日本側研究者の中には、幻の巨大な大和朝廷を虚構して、それを根拠にする砂上の楼閣論もまま見受けられる。金正日集団の「強盛大国」主張とどこか似ているように感じてしまう。そのような流れは、辛卯の意味に沿うよう生まれ変わって新しく出直してもらいたいものだ。

2011-01-13 1面
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記事: 統一日報  
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