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2010年08月15日 00:00
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未完の8.15 南北の英知で完成させよ

 1945年8月15日、韓半島は日本の帝国主義支配から解放された。1910年8月の強制併合から35年ぶりのことだった。国内、中国各地、日本、米国など至る所で韓国・朝鮮人はこの日を待った。

 あれから65年の歳月が流れた。韓半島はいま、南北対立のさなかにある。第2次大戦の結果、日本の帝国主義支配体制から解放されても一つの韓半島は戻らなかった。米ソ両軍の進駐に続く南北2政府の樹立と6・25戦争によって分断が固定化されたためだ。
 せっかくの解放を迎えながら、真の意味での解放を迎えることができなかったのはなぜだろうか。
 いうまでもなく、外的要因はあったが、われわれ主体側にも問題があったからだ。金日成一派らが「世界の共産主義」実現を名分に、普遍的な自由民主主義国家の建設を妨害し、それだけでなく6・25戦争で破壊したからだ。
 
建国の意義、李承晩の偉業

 このような状況下で、韓半島の南半分だけでも大韓民国が樹立され、近代国家建設に着手できたのは、65年後の今日に立って思えば、まさに奇跡的なことだった。固い信念のもと、あらゆる悪条件をはねのけて建国を成し遂げた李承晩初代大統領の偉業によるものといっていい。
 大韓民国は、第2次世界大戦後に独立した国家の中で、先頭を走っている。さまざまな問題を抱えつつも着実に前進し、世界の人々からも注目されるほどの国になった。
 それに対し、金日成の共産主義体制を選択した北韓はどのようになったか。
 日帝時代よりもさらに過酷な状況に置かれている。自由・人権などなく、最低限の生命を維持するための食糧もない。ごく少数の金正日一派を除き、多くの人々が奴隷状態に置かれている。
 解放からの65年間で、南北の体制間競争は決着したという。現実に即してみればまさにそのとおりだろう。体制の柱となる理念、制度と体制を支える大衆の社会生活の相関を合理的に解決できなければ、可能性に富む自由平等で豊かな社会は、仮に今統一したとしても形成されないだろう。
 南北ともに解放直後の体制づくりは、内部発展の過程から徐々に形成されたものではなかった。真の課題は、内的発展のプロセスを共有できるか否かだった。その課題をわれわれは65年間解決できずにいる。

北体制の崩壊をめざせ

 現在の分断体制下で、南北の内的発展のプロセス共有がどのように可能か。独裁体制下に韓半島全体が組み込まれることによって、それが果たして可能か。それでは内的発展のプロセスどころか、社会後退の道へ転落することは火を見るより明らかだ。 
 個の契約によって、共同体の公共の福祉にもとづき個人の自由に対する制約を是認したという社会契約論の立場を受け入れるならば、そしてその制約は原点たる個の自由までは奪えないという自明の理を承認するならば、内的発展のプロセス共有は自由と開放と民主主義を土台にして発展プロセスを踏むという選択の勇気を北地域が持つか否かにかかっている。
 体制の拡張・延長という発想によってではなく、内在的発展によって帰納的に方向を見出す姿勢を重視すべきである。
 北韓としては独裁体制を自らの手で改革するしかないが、それを望めないのは誰もがわかっていることだ。外部にいるわれわれが、内部の人民とともに硬直した体制を崩壊させるしかない。

内なる妨害要因の排除が真の8・15を完成させる

 では、真の意味での解放を迎えるにはどうすればいいのか。それは、われわれの内側にある妨害要因をなくすことだ。依然として「祖国解放」という美名の下で行われている、金正日政権の対南政策を転換させなければならないのである。
 天安爆沈事件に見られるように、金正日政権の体質は、金日成が確立したものから今日まで何一つ変わっていない。それどころか、北韓はますます閉鎖的な体制に陥り、崩壊への道を進んでいるのが現状だ。
 この数年、北韓住民の自主的な動き、例えば集団脱北のような動きが目立って増えている。われわれはこのような動きに合わせ、一日も早く北韓住民を解放するための努力を傾けるべきだ。

 6・25戦争によって勝ち取った日米との国際的な連携を通じて、金正日体制を崩壊へ導くことが最も重要だ。
 地理地勢的に海洋勢力と大陸勢力がぶつかり合うのが、半島としての宿命かもしれない。しかし21世紀の韓半島国家像を求めるとき、海洋と大陸の両文明を吸収し、それと調和して仲良くつきあう独自の文明の場を構築することが半島国家に求められている。
 その自力は南北共にまだある。未完の8・15の完成を南北の英知で模索すべきときだろう。

 

 

 

2010-08-15 1面
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記事: 統一日報社  
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