李在明大統領が初めて日本を訪問。石破茂首相との首脳会談に先立ち、在日本大韓民国民団の関係者からなる在日同胞約200人との懇談会を執り行った。祖国解放80周年・韓日国交正常化60周年を迎えたこれまでの歴史を振り返りつつ、今後の課題や展望について語り合った。
首脳会談に先立ち、関係者約200人が出席
都内のホテルで23日、駐日本国大韓民国大使館は「在日同胞懇談会」を開催、関係者約200人が参加した。
就任から80日を経た李在明大統領の初めての訪日となった。石破茂首相との首脳会談を控えた同日の午餐会として、民団関係ほか在日同胞団体の首長たちと懇談を行った。
■在日の母国貢献を称える
李大統領と金恵景夫人が入場した後で、金利中・民団中央本部団長が歓迎辞を述べた。金団長は、在日1・2世らが困難を抱えながら生活してきた歴史的背景から、今日を生きる4・5世の若者たちが新しい韓流ブームの中で生きている点までを総括し、国籍や文化的な面で多様化を迎えている在日同胞の現況について伝えた。また、約一週間前の光復節記念行事で李大統領が在日同胞向けの特別メッセージを述べた点に対し、改めて謝意を伝えた。
李大統領は過去に前例のない、韓国大統領として初めての訪問国が日本となった。
在日同胞が祖国に貢献してきた80年の歴史、母国との間でも困難が生じた過去の事件などを振り返りつつ、「大韓民国の大統領として、犠牲になった被害者の方々、遺族の皆さまに対し、慰労と謝罪を申し上げる」と述べると、会場から拍手が沸き起こった。
また李大統領は、「韓国政府は国内に滞在する在外同胞はもちろん、海外に住む同胞の安全と保障に注意深く配慮し、国民すべての幸せのために進んでいく。母国への惜しみない支援に対し、もう一度感謝を申し上げる」とあいさつを締めくくった。続いて金明弘・民団大阪府本部団長が乾杯辞を述べた後で、午餐の場に移った。
■李大統領へのメッセージ
懇談会の冒頭に、李大統領に対して3人の在日同胞がメッセージを伝えた。
はじめに、李成市・在日韓人歴史資料館館長は、在日同胞の日本企業への就職が難しかった1970年代を振り返りながら、「90年代に概ね問題は解消されたものの、日本国籍がなければ中央政界や日本省庁などへの公位職には就けない事情など、課題が残っていた。在日が帰化した事実を隠して生きなければならない問題は、今日にもつながっている」とした。
続いて、申大永・新宿韓国商人連合会首席副会長は、「民団の先輩たちが持った愛国心を引き継いで、私たち連合会も活動している。現在の第4次韓流ブームの中で、韓流やKコンテンツに親しみ、流暢な韓国語を使う親・子・孫の3世代が地域で活躍している。祖国の発展のための大きな基盤になっているとも感じる。使命感を持ってこれからも祖国発展に貢献すべく、引き続き指導を賜りたい」と述べた。
最後に、崔江以子・川崎市ふれあい館館長は、コリアンにとどまらない在日外国人が社会制度的な面から差別やヘイトスピーチの対象となりやすい現象が今日にあっても依然として生じている実態を指摘した。
在日同胞懇談会が散会となった後、首相官邸で韓日首脳会談が執り行われた。
 | | 23日、「在日同胞懇談会」で訪日した李在明大統領が、在日同胞に向けたあいさつを述べる(写真=大統領室) |