【コラム】韓国車、海外市場開拓の次の課題

現代自、インド輸出400万台を達成 問われる国内産業支援策
日付: 2026年10月29日 02時17分

インドで最も多くの自動車を輸出している企業はどこか。現地の国民車メーカーとして知られるマルチ・スズキや、財閥系のタタ・モーターズを思い浮かべる人も多いだろう。だが、正解は韓国の現代自動車だ。

現代自動車のインド法人は10月14日、西部マハラシュトラ州プネに年産17万台の新工場を完成させた。1999年以降の乗用車輸出台数は累計400万台に達し、インドからの自動車輸出で首位に立つ。韓国から5000キロ離れたインドを、生産拠点であると同時に、中東、アフリカ、中南米向けの輸出拠点として育ててきた成果だ。

インドは完成車の輸入関税が最大110%に達する保護主義的な市場だ。中国など陸上で国境を接する国からの投資にも政府の事前承認が必要となる。こうした障壁は中国メーカーの参入を難しくする一方、早くから現地生産に乗り出した現代自動車には追い風となった。

韓国自動車業界は2016年、中国が在韓米軍の高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)配備に反発し、韓流を制限する「限韓令」を発動した後、中国企業との競争が比較的限られる市場の開拓を進めてきた。米国やインドはその代表例だ。現代自動車グループが2025年に世界販売727万台を記録し、世界3位の自動車メーカーグループとなった背景にも、海外市場での成長がある。

しかし、海外で成果を上げてきた韓国車は、足元の韓国市場で中国勢の攻勢に直面している。韓国自動車モビリティ産業協会によると、2026年1~9月に韓国内で販売された電気自動車(EV)のうち、中国製は38.1%を占めた。2022年の4.7%から急上昇した。中国の比亜迪(BYD)は、起亜、米テスラ、現代自動車に次ぐ韓国のEV市場第4位のブランドとなっている。

価格競争力や電池の供給網、製品性能など、中国製EVの躍進には複数の要因がある。ただ、国内メーカーが置かれた競争条件も検証する必要がある。韓国が中国製EVに基本関税8%を課す一方、米国や欧州連合(EU)は中国製EVに高率の関税を適用してきた。

自国産業を無条件に保護すべきだということではない。韓国メーカーが海外市場を切り開き、世界で競争力を維持するためにも、国内での生産や投資を支える制度を整え、競争相手国に比べて不利な条件を放置しないことが重要だ。


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