【ソウル】李在明(イ・ジェミョン)政権で、8月30日の内閣改造で指名された閣僚候補2人が相次いで辞退した。性平等家族部長官候補だった基本所得党の龍慧仁(ヨン・ヘイン)議員に続き、19日には金勝源(キム・スンウォン)法務部長官候補も辞退した。政府・与党内では、身辺調査や人事検証の不備を指摘する声が強まっている。
特に金氏の辞退は、与党「共に民主党」主導で国会の人事聴聞経過報告書が採択された後だった。報告書採択後に長官候補が辞退するのは、文在寅政権下の2017年、朴成鎮(パク・ソンジン)中小ベンチャー企業部長官候補以来9年ぶりとなる。
金氏は15日の国会人事聴聞会で、李大統領の事件を巡る「公訴取り消し」について「クリーン・ハンズの原則」に言及した。この原則は、違法行為をした者は救済を求めたり、法の保護を受けたりすることができないとする考え方。金氏は、李大統領の事件で検察による「捏造起訴」が確認された場合、公訴を取り消す必要があり得るとの考えを示したと受け止められ、論議が広がった。 龍氏を巡っては、比例代表議員の職を維持したまま長官を兼職する意向を示していたことが問題となった。指名の段階で兼職の意思が十分に確認されていなかったことから、人事検証のあり方が問われることになった。
相次ぐ候補辞退を受け、李大統領は後任人事で難しい判断を迫られている。性平等家族部長官は元玟京(ウォン・ミンギョン)現長官の続投が取り沙汰されている。一方、法務部では鄭成湖(チョン・ソンホ)前長官がすでに辞任しており、後任人事を急ぐ必要がある。
金氏の人事聴聞会をきっかけに「公訴取り消し」を巡る論議が続くほか、検察改革の方向性を巡っても与党内で意見の違いが表面化している。相次ぐ候補辞退で、李政権は内閣改造による政権刷新という当初の狙いとは別に、人事検証と後任選びという課題を抱えることになった。